脱走防止
猫 脱走防止 網戸ストッパー|種類・取付方法・原状回復の注意点
30秒で判断
- 網戸ストッパー・ロックは、取り付け方式(貼る・はめ込む・ビス止め等)によって賃貸での可否と原状回復の注意点が変わる
- 国交省ガイドラインには、破損のない網戸の張替えは貸主負担の例、日常の不適切な手入れや用法違反による設備の毀損は借主負担の例として載る
- 猫が網戸を破った場合の費用負担の個別記載は確認できず、契約内容と状況で判断される。取り付け前に管理会社へ確認する
窓を開けて換気したい季節に気になるのが、猫が網戸を自分で開けてしまう、あるいは網戸を破って外に出てしまうことです。網戸ストッパーやロックを付ける場合、賃貸では「取り付け方によっては跡が残る」「窓や網戸が自分のものではない」という特有の注意点があります。この記事では、製品ごとの効果ではなく、取り付け前に確認する項目と、原状回復ガイドラインの関連する記載を整理します。
公的資料が示している脱走防止の基本
環境省の「住宅密集地における犬猫の適正飼養ガイドライン」は、屋内や庭で飼っている犬や猫がドアや門の隙間などから脱走しないよう、戸締まりに注意すること、雷や花火のような大きな音でパニックになって外に飛び出さないよう対策をとること、連絡先を記した首輪や名札、マイクロチップなどを付けることを挙げています。窓や網戸は、この「隙間」と「戸締まり」の一部です。
東京消防庁は、子どもの墜落事故防止のページで、窓枠や出窓に座って遊んだり、窓や網戸に寄りかかったりするのは危険だと述べています。このページの対象は子どもで、猫を想定した資料ではありませんが、網戸が体重を支えるものではないという点は、猫のいる家庭でも意識しておきたい情報です。
取り付け方式で変わる、賃貸での確認点
網戸の脱走防止用品には、さまざまな取り付け方式があります。ここでは、方式ごとに賃貸で確認すべきことを一般的な観点で整理します。個別の製品の性能や効果については判断しません。
| 取り付け方式の種類 | 賃貸で確認したいこと |
|---|---|
| 粘着剤で貼り付けるタイプ | 貼る面(サッシ・網戸の枠)の素材と、剥がしたときの跡。貼ってよい場所か、管理会社に確認する |
| 枠や桟にはめ込む・挟むタイプ | サッシや枠に傷や変形が出ないか。取扱説明書の対応サッシ・寸法の記載を確認する |
| ビス・ネジで固定するタイプ | 穴あけが許可されているか。ガイドライン上、穴の程度によって扱いが分かれる(後述) |
| 網戸を交換・加工するタイプ | 網戸が借主の所有物でない場合、交換や加工の前に必ず許可を得る |
どの方式でも、共通して確認する点があります。メーカーの取扱説明書にある「取り付けできない窓・サッシ」の条件、対応する寸法の範囲、取り外し方、そして猫の体重や力に関する記載の有無です。記載がない項目は、メーカーの窓口に問い合わせて、回答を残しておくとよいでしょう。
窓や網戸は「借主のもの」とは限らない
国土交通省のマンション標準管理規約(単棟型)のコメントは、窓枠・窓ガラスと玄関扉は、専有部分に含まれず共用部分として扱うことになる、と説明しています。分譲マンションの管理組合向けの資料ですが、窓まわりの扱いを考えるヒントになります。賃貸でも、窓や網戸は貸主や管理組合の設備であり、借主が勝手に加工したり交換したりできるとは限りません。
取り付けの前に、契約書・使用細則・管理会社で、次の点を確認します。
- 窓・網戸・サッシへの取り付け物が禁止されていないか
- 穴あけ・粘着物の使用が許可されているか
- 網戸を破損した場合の連絡先と、修理の手順(借主が業者を手配できるのか、管理会社が手配するのか)
原状回復ガイドラインの関連する記載
国土交通省の原状回復ガイドライン(再改訂版)の別表には、網戸に関する次のような記載があります。
| 事例 | ガイドラインでの負担者の目安 |
|---|---|
| 網戸の張替え(破損等はしていないが次の入居者確保のために行うもの) | 貸主 |
| 画鋲・ピン等の穴(下地ボードの張替えが不要な程度) | 貸主 |
| くぎ穴・ネジ穴(重量物を掛けるためにあけたもので、下地ボードの張替えが必要な程度) | 借主 |
| 日常の不適切な手入れもしくは用法違反による設備の毀損 | 借主 |
| 飼育ペットによる柱等のキズ・臭い | 借主 |
| 地震で破損したガラス | 貸主 |
猫が網戸を破った場合に、どの項目に当たるのか、あるいは当たらないのかは、ガイドラインの別表からは確認できませんでした。ガイドラインの基本の考え方は、借主の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超える使用による損耗・毀損は借主が復旧する、というものです。善管注意義務については、Q&Aに、借主が社会通念上要求される程度の注意を払って使用する義務で、日頃の清掃や、不具合を放置しないことなどが含まれる、という趣旨の説明があります。物件や設備が壊れたときは、貸主に通知する必要があるとされており、通知を怠って被害が拡大した場合には損害賠償を求められる可能性がある、との記載もあります。
ガイドラインが法的拘束力を持たない一般的な基準であること、契約書に特約があれば扱いが変わりうることは、他の記事と同じです。特約の有効性の判断や、請求への対応は、この記事の範囲を超えます。
取り付け前後にやっておくこと
- 管理会社に、取り付けたい方式(貼る・挟む・ビス止め)を伝えて、可否を確認する
- サッシ・網戸の入居時の状態(傷・汚れ・破れ)を写真に残す
- 取扱説明書の「取り付けできない条件」を確認し、窓の型式や寸法に合うかを実測して照らす
- 網戸を猫が破る、外すなどの事象があったら、そのままにせず管理会社に連絡する(ガイドラインのQ&Aが示す、通知の考え方)
- 退去時の立会いで、窓・網戸の状態を貸主・借主で確認し、書面や写真で記録する
よくある疑問への整理
貼るタイプなら、跡が残っても請求されませんか。ガイドラインに粘着剤の跡の個別記載は確認できませんでした。契約書の特約や管理会社の運用で決まる部分が大きいため、事前に確認し、許可を書面で残してください。
網戸ごと交換したほうがよいですか。網戸は設備にあたるため、借主が交換する前に必ず管理会社に相談します。無断で交換すると、別の問題になる可能性があります。
ロックだけで十分ですか。製品の効果の判断はできません。環境省ガイドラインが示すとおり、戸締まり、所有の明示(迷子札・マイクロチップ)、発情期など行動が変わる時期への配慮を組み合わせるのが基本です。
この記事の限界
網戸ストッパーの特定製品の性能、猫が網戸を破る行動の傾向、窓・網戸の安全性については、公的資料で裏付けが確認できなかったため、独自の判断を書いていません。メーカーの取扱説明書と、獣医師や自治体の動物愛護管理の窓口の情報を併せて確認してください。
よくある質問
網戸ストッパーは貼るタイプなら賃貸でも使えますか。
貼るタイプでも、剥がしたときの跡の扱いは契約や管理会社の運用によります。国交省ガイドラインに粘着剤の跡の個別記載は確認できなかったため、貼る前に管理会社に可否と貼る場所を確認してください。
猫が網戸を破った場合、費用はどうなりますか。
ガイドラインの別表に、猫が網戸を破った場合の個別記載は確認できませんでした。借主の故意・過失、善管注意義務違反、通常の使用を超える使用による損耗は借主負担という基本の考え方が示されています。個別の判断はこの記事ではできないため、契約書と管理会社、消費生活センター等に確認してください。
網戸の張替えは退去時に必ず借主の負担ですか。
ガイドラインでは、破損等はしていないが次の入居者確保のために行う網戸の張替えは、貸主負担の例として載っています。借主が破損させた場合は別の扱いになります。
出典・確認先
- 国土交通省 原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版)全文PDF・平成23年8月(確認日2026-10-14)
- 環境省 住宅密集地における犬猫の適正飼養ガイドライン(平成22年3月・確認日2026-10-14)
- 東京消防庁 こどもが住宅等の窓・ベランダから墜落する事故に注意!(確認日2026-10-14)
- 国土交通省 マンション標準管理規約(単棟型)コメント(確認日2026-10-14。版は未確認)
記載内容は最終更新日時点で各出典を確認したものです。最新の情報は各メーカー・機関の公式ページでご確認ください。