バーチャルオフィス
バーチャルオフィス1は年払いと単月のどっち?「月額880円」の本当の年額を計算
結論: 「月額880円」は年払いだけの価格。3か月を超えて使うなら年払いが有利で、初期費用込みの実質年額は16,060円。2年目以降は条件を満たすと基本料金が無料になる制度がある
バーチャルオフィス1の「月額880円」という価格は、1年分をまとめて前払いした場合の月額換算です。実際に最初に払う金額は、年払いなら入会金5,500円+年間基本料10,560円=16,060円で、月880円という数字だけを見て申し込むと、初回の請求額に驚くことになります。
単月払いを選ぶと、初回の支払いは9,460円(入会金5,500円+月額3,960円)で年払いより安く見えますが、月額は年払いの4.5倍になります。使う期間が3か月を超える見込みなら、年払いのほうが総額は安くなります。
さらに公式サイトには「基本料金割引制度」があり、条件を満たすと2年目以降の基本料金が最大で永年無料になると案内されています。この記事では、年払いと単月のどちらが得かを使用期間別に試算し、2年目以降の割引条件、郵便転送の実費を含めた1年目の総額を、バーチャルオフィス1の公式サイトの表記(2026年9月確認)から整理します。サービス全体の特徴は「バーチャルオフィス1の料金・条件を徹底解説」にまとめています。
判断表: 使用期間別、年払いと単月どちらが安いか
入会金5,500円を含めた、支払総額の比較です(郵便転送の実費は含みません)。
| 使用期間 | 年払い(入会金5,500円+年10,560円) | 単月(入会金5,500円+月3,960円) | 差額 |
|---|---|---|---|
| 1か月 | 16,060円 | 9,460円 | 単月が6,600円安い |
| 3か月 | 16,060円 | 17,380円 | 年払いが1,320円安い |
| 6か月 | 16,060円 | 29,260円 | 年払いが13,200円安い |
| 12か月 | 16,060円 | 53,020円 | 年払いが36,960円安い |
分岐点は3〜4か月目です。「登記だけして数か月で移転する」「短期のプロジェクトのためだけに使う」という明確な計画がある場合を除き、1年以上使う見込みなら年払いを選ぶのが基本です。法人登記に使う場合、住所を変えるたびに本店移転登記(登録免許税3万円〜)が必要になるため、そもそも数か月で解約する計画自体が現実的でないケースが多い点も踏まえて判断してください。
「基本料金割引制度」で2年目以降が無料になる条件
公式サイトには、2年目以降の基本料金が最大で永年無料になる「基本料金割引制度」が案内されています。条件は次のとおりです(2026年9月確認)。
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| 対象サービスの申込 | 法人口座・クレジットカードなど、公式が指定するサービスを専用ページから申し込む |
| 申込のタイミング | 2年目の契約更新の半年前までに申込を完了する |
| 対象プラン | 年払いの基本プランのみ(単月契約は対象外) |
この制度は、単月払いでは使えません。1年以上使う予定があり、かつ提携する法人口座やクレジットカードなどのサービスを利用する予定がある人にとっては、年払いを選ぶ理由がさらに強くなります。逆に、対象サービスを使う予定がない場合は、2年目以降も通常の年間基本料10,560円がかかると考えておくのが安全です。
割引の対象になる「法人口座・クレジットカードなどのサービス」の具体的な提携先や条件は、公式サイトの専用ページで確認してください。無料になる期間(「永年」の範囲)や、対象サービスを途中で解約した場合の扱いも、契約前に問い合わせておくと安心です。
郵便転送の実費を含めた1年目の総額
基本料金とは別に、郵便転送は実費でかかります。バーチャルオフィス1の公式サイトの料金表(2026年9月確認)は次のとおりです。
| 郵便物の重さ | 転送料(税込) |
|---|---|
| 50gまで | 150円 |
| 100gまで | 250円 |
| 150gまで | 350円 |
| 250gまで | 450円 |
| 500gまで | 600円 |
| 500g超 | 宅急便料金 |
月4回の定期転送に加えて、スポット転送(550円+発送費)、時間外受取ポスト(月額2,640円、年払いオプション)があります。郵便物の量別に、年払いを選んだ場合の1年目の総額を試算すると次のようになります。
| 郵便物の量 | 転送料の目安(年) | 基本料金(年払い) | 1年目の総額 |
|---|---|---|---|
| ほとんど届かない(月1〜2通、50g) | 約2,400〜3,600円 | 16,060円 | 約18,500〜19,700円 |
| 普通(月4通、100g程度) | 約12,000円 | 16,060円 | 約28,000円 |
| 多い(月8通以上、契約書・請求書中心) | 2万円台〜 | 16,060円 | 3万6,000円台〜 |
※ 転送料は月4回の定期転送で、毎回1通が届くと仮定した概算です。実際の通数・重さで変動します。
契約書・請求書が郵送で頻繁に届く事業では、郵便転送費が基本料金(年10,560円)を上回ることがあります。取引先に「請求書はメールで」と依頼できるかどうかで、総額が大きく変わります。
単月プランが向いているケース
年払いが有利になる場面が多い一方で、単月プランが合理的なケースもあります。
- 数か月限定のプロジェクトのためだけに住所が必要: 半年以内に確実に解約する見込みがある
- 他のバーチャルオフィスへの乗り換えを検討中で、お試しで使いたい: まず単月で使い勝手を確認してから年払いに切り替える
- 資金繰りの都合で、初回の支払いを抑えたい: 年払いの16,060円より単月の9,460円のほうが初回負担が小さい
単月で契約したあとに年払いへ切り替えられるかどうかは、公式サイトのプラン変更の案内を確認してください。「まず単月で試して、続けるなら年払いに切り替える」という段階的な使い方も選択肢になります。
オプションを使うと年額はどう変わるか
基本プランに含まれない機能を追加すると、年払い・単月の差とは別に費用が積み上がります。公式サイトに案内されている主なオプションは次のとおりです(2026年9月確認、税込)。
| オプション | 料金 | どんな人が使うか |
|---|---|---|
| 郵便物開封スキャン | 月880円+2枚目以降440円 | 出張・移住が多く、現物を待たずに中身を確認したい人 |
| 高速転送オプション | 月880円+郵送費 | 定期転送(月4回)より早く受け取りたい人 |
| 時間外受取ポスト | 月2,640円(年払い) | 平日11〜16時の店舗受取時間に行けない人 |
| 定款保管 | 月880円 | 紙の定款の原本を自分で保管したくない人 |
| ワークスペース利用 | 月8,800円 | 打ち合わせや作業スペースとして拠点を使いたい人 |
これらは基本プランとは別料金のため、「月額880円」のイメージで契約すると、オプションを足した段階で想定より高くなることがあります。契約前に、自分に必要な機能をリストアップし、オプション込みの月額・年額を試算しておくと、契約後に「思ったより高い」とならずに済みます。例えば、郵便物開封スキャンと高速転送を両方使う場合、年払いの基本料金16,060円に加えて、年間で最低でも21,000円程度(月880円×2種類×12か月)が上乗せされる計算です。
契約前に確認する5項目
- 使用期間の見込み: 3〜4か月が年払いと単月の損益分岐点。1年以上使うなら年払いが有利
- 基本料金割引制度の対象サービス: 自分が使う予定のサービスが対象に含まれるか、専用ページで確認する
- 郵便物の量と重さ: 月に何通・何gの郵便物が届く見込みかを見積もり、転送料を試算する
- プラン変更の可否: 単月から年払いへ、またはその逆に切り替えられるか
- 解約条件: 年払いの途中解約で返金があるか、解約の申請期限はいつか
「年払いが得」という結論だけで決めないために
ここまでの試算は、あくまで基本料金と郵便転送費という数字で比べられる部分の比較です。実際に選ぶときは、次のような数字にしにくい要素もあわせて考えると、後悔の少ない選択になります。
- 事業がどれだけ軌道に乗るか読めない段階かどうか: 副業として始めたばかりで、続けるかどうか自分でもまだ決めていない場合、年払いで縛られるより単月で様子を見るほうが心理的な負担が小さいことがあります
- 住所が変わることの取引先への影響: 名刺・請求書・契約書に一度住所を印刷すると、短期間での住所変更は取引先への案内の手間を生みます。年払いを選んで長く同じ住所を使うほうが、事業運営全体では手間が少ない場合が多いです
- 登記の有無: 住所利用のみ(登記なし)であれば、解約や住所変更のハードルは登記ありの場合より低くなります。登記まで行うかどうかも、年払い・単月の判断材料になります
金額の比較表だけでなく、こうした運用面の負担も含めて、自分の事業の状況に合わせて選んでください。
他のバーチャルオフィスとの年額比較
住所と法人登記だけを目的にした場合の、1年目の費用感の比較です(郵便転送費は別)。
| サービス | 1年目の基本料金 | 拠点 | 電話番号 |
|---|---|---|---|
| バーチャルオフィス1(年払い) | 16,060円(入会金込み) | 渋谷・神保町・広島 | なし |
| 0円バーチャルオフィス(和文化推進協会) | 6,600円(条件つき0円) | 京都 | 貸出あり(共用) |
| Karigo | 6万円台〜 | 全国60拠点以上 | プランによる |
「東京の住所で、費用を抑えつつ電話は別に用意する」ならバーチャルオフィス1、「とにかく費用を抑えたい」なら0円バーチャルオフィス、「地方拠点や運営実績を重視したい」ならKarigoという整理になります。0円バーチャルオフィスの条件は「0円バーチャルオフィスで実際にかかる費用」、運営団体の実態は「和文化推進協会のバーチャルオフィスは怪しい?」で整理しています。価格帯全体の考え方は「バーチャルオフィスは月額0円・880円・4,700円のどれを選ぶか」を参照してください。
3拠点(渋谷・神保町・広島)で料金は同じか
バーチャルオフィス1は渋谷・神保町(いずれも東京)・広島の3拠点を展開しています。公式サイトの案内では、基本プランの料金体系(月額880円・入会金5,500円)は拠点によらず共通です。拠点による違いは、主に次の点です。
| 項目 | 拠点による違い |
|---|---|
| 基本料金 | 共通(880円/月・年払い) |
| 店舗受取の時間帯 | 拠点ごとのページで確認が必要 |
| 住所の印象 | 神保町は出版・士業のイメージ、渋谷はIT・クリエイティブのイメージを持つ人もいるが、実務上の扱いに差はない |
| 取引先からの距離 | 自分の取引先が多いエリア、通いやすさで選ぶのが実際的 |
料金が同じであれば、選ぶ基準は「取引先の所在地」「自分が店舗受取を使う頻度」「名刺・登記簿に載る住所の見た目」に絞られます。地方で登記したい場合は3拠点のいずれも対象外になるため、Karigoのような全国展開型のサービスを検討することになります。
起業初期の資金繰りから見た年払いと単月の選び方
会社設立の直後は、バーチャルオフィスの費用以外にもまとまった支出が重なります。年払いと単月のどちらを選ぶかは、他の初期費用とあわせて資金繰りの視点でも考えておくと判断しやすくなります。
| 支出項目 | 目安 | 発生時期 |
|---|---|---|
| 登録免許税(株式会社) | 15万円〜 | 設立登記時 |
| 登録免許税(合同会社) | 6万円〜 | 設立登記時 |
| 定款認証手数料(株式会社) | 3〜5万円 | 設立登記時 |
| バーチャルオフィス1(年払い) | 16,060円 | 契約時 |
| バーチャルオフィス1(単月) | 9,460円 | 契約時 |
| 法人印鑑(実印・銀行印・角印) | 数千円〜 | 設立前後 |
登録免許税などの法定費用だけで数万〜十数万円かかるタイミングで、バーチャルオフィスの初回支払いが16,060円か9,460円かの差(6,600円)は、資金繰り全体からみれば小さい場合もあります。一方で、創業融資の申請直後など手元資金を極力残しておきたい時期であれば、単月で始めて資金に余裕が出てから年払いに切り替える、という選び方も現実的です。会社設立全体の流れは「会社設立は自分でやるか司法書士に頼むか」で整理しています。
審査から利用開始までの流れと、登記日程への影響
公式サイトでは、審査はeKYC(オンライン本人確認)で行われ、最短即日で結果が出ると案内されています。年払い・単月のどちらを選んでも、審査の流れ自体は変わりません。
- 公式サイトで年払い・単月のいずれかを選び、申し込む
- eKYCで本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカードなど)を提出する
- 事業内容の申告(入会NG業種・許認可業種に該当しないか)
- 審査結果の通知(最短即日)
- 契約完了後、住所・LINE通知などの利用を開始する
- 登記書類に住所を記載し、法務局へ申請する
登記の日程が決まっている場合、契約から利用開始までの日数に余裕を持たせておくと安全です。年払い・単月のどちらであっても、審査に落ちた場合の対応(再申請の可否、返金の有無)は事前に確認しておいてください。
2年目・3年目の負担を試算する
基本料金割引制度の対象サービスを使わない場合、2年目以降も年間基本料10,560円がかかり続けます。入会金は初回のみのため、2年目以降の負担は年払いのほうが軽くなります。
| 経過年数 | 年払いの累計負担(入会金込み) | 単月の累計負担(入会金込み) |
|---|---|---|
| 1年目 | 16,060円 | 53,020円 |
| 2年目終了時 | 26,620円 | 100,540円 |
| 3年目終了時 | 37,180円 | 148,060円 |
単月を使い続けた場合、3年間で年払いの4倍近い負担になります。「短期で解約する予定がない限り単月を選ぶ理由はほぼない」というのが、この試算からの実務的な結論です。単月が合理的なのは、前述のとおり「数か月限定の利用」「乗り換え前のお試し」に限られます。
法人口座開設保証®との関係
バーチャルオフィス1は「法人口座開設保証®」を掲げており、口座が開設できず退会する場合に入会金と基本料金を返金すると案内されています(郵便転送費用等は対象外)。基本料金割引制度で使う「法人口座」の対象サービスと、この保証の対象銀行が同じかどうかは公式ページで別々に確認してください。いずれも、審査自体は銀行が行うものであり、バーチャルオフィス側が開設を保証するものではない点は共通しています。
法人口座の審査対策や、登記全般で詰まりやすいポイントは「バーチャルオフィスで法人登記するときの注意点」で整理しています。
※ 料金・条件は2026年9月時点の公式サイトの表記です。変更されることがあるため、契約前に必ず公式サイトで最新の情報を確認してください。
よくある質問
Q. 「月額880円」と広告に書いてあるのに、なぜ最初に16,060円請求されるのですか? 月額880円は年払い(12か月分を前払い)した場合の月額換算です。実際の初回請求は、入会金5,500円と年間基本料10,560円を合わせた16,060円になります。単月払いを選べば初回は9,460円ですが、月額は3,960円に上がります。
Q. 3か月だけ使う予定なら、単月と年払いどちらが得ですか? 3か月の場合、年払い16,060円に対して単月は17,380円で、年払いのほうがわずかに安くなります。3か月を境に、期間が延びるほど年払いが有利になります。
Q. 基本料金割引制度を使えば、ずっと無料で使えますか? 公式サイトでは「最大永年無料」と案内されていますが、条件は対象サービス(法人口座・クレジットカードなど)を専用ページから申し込み、2年目更新の半年前までに完了することです。対象サービスを使わない場合は、通常どおり年間基本料がかかります。詳細な対象サービスと無料の範囲は公式サイトで確認してください。
Q. 単月で契約したあと、年払いに変更できますか? 本記事の調査時点で、公式サイトのテキストに単月から年払いへの切替え方法の明記は見当たりませんでした。プラン変更の可否は、契約前または契約後に公式サイトの問い合わせ窓口で確認してください。
Q. 郵便物が多い場合、年払いのメリットは小さくなりますか? 基本料金の年払い・単月の差と、郵便転送の実費は別の計算です。郵便物が多い事業では転送費がかさみますが、その金額は年払いでも単月でも同じようにかかります。基本料金部分は、使用期間が3〜4か月を超えるなら年払いのほうが有利という判断は変わりません。
Q. 入会金5,500円は毎年かかりますか? 入会金は初回のみの費用です。2年目以降は、基本料金割引制度の条件を満たさない限り、年間基本料10,560円(または単月なら月3,960円×12)がかかります。
Q. 年払い契約中に、途中で単月払いへ変更したくなった場合はどうなりますか? 年払いは1年分を前払いする契約のため、契約期間の途中で単月払いに切り替えても、すでに支払った分が日割りで返金されるとは限りません。公式サイトのテキストに途中変更時の具体的な扱いの明記は見当たらないため、変更を検討する場合は事前に問い合わせて、返金の有無と条件を確認してください。
Q. 広島拠点も渋谷・神保町と同じ条件で使えますか? 公式サイトでは料金体系は拠点共通と案内されています。ただし、店舗受取の時間帯や設備は拠点ごとに異なる場合があるため、広島を検討する場合は拠点ページで個別に確認してください。中国地方で登記用の住所を探している場合の候補になります。
Q. 年払いにするか単月にするか、迷ったときの簡単な目安はありますか? 「あと3か月以上、この事業を続けている自信があるか」で考えると判断しやすくなります。続ける自信があるなら年払い、まだ様子見の段階(副業を始めたばかりで数か月で辞める可能性がある等)なら単月、という分け方が実務的です。法人登記に使う場合は、途中解約すると本店移転登記の費用(3万円〜)が別にかかることも踏まえて判断してください。
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