安全・事故

抱っこ紐の事故は何が起きている?国民生活センターと消費者庁の公表

最終更新 2026-10-16・運営 フォローズ・PR 本ページは楽天アフィリエイトのリンクを含みます

30秒で判断

抱っこ紐の事故について、どんな件数で、どんな場面で起きているのかを知りたい方に向けた整理です。国民生活センターと消費者庁が公表している内容を、確認した範囲でそのまま整理しました。ヒップシートを検討している方も、公的機関が抱っこひも全般について何を注意喚起しているかを知る手がかりになります。

抱っこ紐の事故は何件寄せられている?

国民生活センターは2025年3月19日の公表で、医療機関ネットワークに寄せられた抱っこひも使用中の子どもの事故が、2019年度から5年10カ月で176件だったと示しています(確認日2026-10-16)。

医療機関ネットワークとは、消費者庁と国民生活センターが共同で、医療機関から事故情報の提供を受ける取り組みです。消費者庁のページによれば、2010年12月から続いており、参画医療機関は2020年10月時点で30機関、2022年4月時点で30機関、2023年9月時点で32機関と記載されています。

項目公表内容出典
事故の総数2019年度から5年10カ月で176件国民生活センター(2025年3月19日)
うち落下事例138件国民生活センター(2025年3月19日)
重篤なけが落下事例の4件に1件の割合で、骨折や頭蓋内損傷国民生活センター(2025年3月19日)
重篤な事故が多い年齢0歳児、特に月齢の低い子ども(年齢別の件数は確認したページに記載なし)国民生活センター(2025年3月19日)

この176件は、医療機関ネットワークに寄せられた分です。国内で起きた抱っこひもの事故の全数を示す数字ではありません。また、確認した公的資料の本文には「ヒップシート」という語が出てきませんでした。つまり、ここに書かれた件数や事例は、抱っこひも全般についての公表です。

どんな場面で落下事故が起きている?

国民生活センターは、落下の事例を「誤った装着状態」と「装着途中」に分けて紹介しています。いずれも確認したページに書かれている事例です。

国民生活センターは再現テストも行っています。緩く装着した場合は、取扱説明書どおりの装着より隙間が大きく、姿勢によっては落下の危険性が高いと考えられたとしています。また、着脱時やおんぶへの切り替え時に子どもが激しく動くと、落下する危険があると考えられたとしています。

落下の詳しい注意点は、サイト内の抱っこひも・ヒップシートの落下を防ぐ注意点でも整理しています。

消費者庁の子ども安全メールには、どんな事例が載っている?

消費者庁の「みんなの消費安全ナビ」には、抱っこひもに関する3つの号があります。確認した各ページに掲載されている事例を、発信日の明記があるものはその日付とともに整理します。ページ本文に発信日が明記されていない号は、ページのURLに含まれる日付を参考にしていますが、正確な日付は各ページで確認してください。

号掲載されている事例の内容(要点)
Vol.637 横からのすり抜けに注意0歳1〜3か月の4件。傘を差して歩いている途中のすり抜け、ベビーカーを畳む際の右脇の隙間からの落下、車から降りて歩き出した際の落下、対面抱っこで隙間をあけていたことによる脚の抜け。いずれも入院(頭蓋骨骨折や外傷性くも膜下出血など)
Vol.587 転落や窒息に注意0歳1〜7か月の4件。荷物を取ろうとした際の転落、片側の留め具が半ロックだったとみられる後方への落下(約1.2m)、抱っこからおんぶに変える際の落下、縦抱きで家事をしていて呼吸をしていないことに気づいた例
Vol.525 転落事故に注意0歳・1歳の3件。おんぶから抱っこに向きを変えた際の落下(約1m)、バックルを外していたことを忘れて車から降りようとした際の転落(70cm)、前かがみになった際の転落。保護者自身が転倒する事故も目立つと記載

Vol.637では、新生児用のオプションパーツが未使用だった事例や、譲り受けた製品で普段は使用していなかった事例が掲載されています。Vol.587では、友人から譲り受けて取扱説明書がなかった事例が掲載されています。事例の中に、取扱説明書やパーツの扱いが関わるものがあるという点が、公的資料から読み取れる範囲です。

事故を防ぐために、公的機関は何を勧めている?

国民生活センターと消費者庁が、確認したページで挙げている注意点を、機関ごとに整理しました。これは公的機関の案内の要点であり、このサイト独自の安全判断ではありません。

機関・資料案内されている注意点
国民生活センター(2025年3月19日)取扱説明書に従い正しく装着する/着用したまま前屈みにならず、手で支えながら膝を曲げてしゃがむのが望ましい/着脱や着用姿勢を変えるときは低い姿勢で行う
消費者庁 Vol.637安全な場所で、子どもの腕や脚の位置など正しい姿勢を確かめ、留め具やベルトを毎回調整して子どもを密着させ、緩みをなくす/付属品を含め取扱説明書で使用方法を確認する/家族で共用する場合は使う人に合わせて調整し直す/疲れたら抱っこひもを緩めて我慢せず、外して休憩する
消費者庁 Vol.587前かがみになるときは必ず手で子どもを支える/低い姿勢で行う/バックルなどの留め具・ベルトのゆるみ・子どもの位置や姿勢に注意する/保護者の体に顔を強く押し当てられて気道がふさがれないよう、苦しそうでないかをこまめに確認する/中古品はリコール対象でないかなどを確認する
消費者庁 Vol.525取扱説明書を読み、留め具・ベルトの調節・子どもの位置を正しく確認する/おんぶ・抱きかかえ・降ろす動作は安全な場所で低い姿勢で行う/物を拾うなどで前かがみになるときは必ず手で支える

3つの号と国民生活センターに共通しているのは、取扱説明書どおりの装着、低い姿勢での動作、前かがみのときに手で支えること、の3点です。

SGマークや製品選びについて、公的機関は何と言っている?

消費者庁Vol.587は、製品選びとして、一般財団法人製品安全協会の安全基準に適合しSGマークが表示された製品を参考にすること、子どもの発達と対象年齢に合った製品を取扱説明書どおりに使うことを案内しています。Vol.637も、子どもの発達と対象年齢に合い、安全に配慮された製品を選ぶよう案内しています。

ただし、SGマークの対象にヒップシートが含まれるかどうかは、このサイトでは確認できていません。製品安全協会のSGマーク対象品目の一覧には「抱っこひも」(品目番号0027)の記載があった一方、ヒップシートという品目名は一覧から見つかりませんでした。確認の手順は、ヒップシートの安全基準の調べ方にまとめています。

ヒップシートを使う場合、この情報をどう読めばよい?

国民生活センターと消費者庁の資料は、いずれも「抱っこひも」についての公表です。ヒップシートの事故件数や、ヒップシートに特有の注意点は、確認した範囲では見つかっていません。そのため、このサイトでは「これらの事故がヒップシートにもそのまま当てはまる」とも「当てはまらない」とも判断しません。

実務的に確認できるのは次の3点です。

  1. 手元の製品の取扱説明書で、対象月齢・体重、装着手順、使ってはいけない場面を確認する
  2. メーカーの公式ページと、販売店ページの表示が一致しているかを見る(一致しない場合はメーカーに問い合わせる)
  3. リコール対象でないかを、消費者庁のリコール情報サイトなどで確認する(中古・譲り受けの場合は特に)

抱っこ紐とヒップシートの構造や位置づけの違いは、ヒップシートと抱っこ紐の違いで、公式表示をもとに整理しています。新生児期の使用条件はヒップシートは新生児から使える?を参照してください。

事故が心配なときは、どこに相談すればよい?

製品の使い方に不明点がある場合は、メーカーのお客様相談窓口に問い合わせるのが確実です。事故や、製品に起因する危険を感じた場合の相談先として、国民生活センターや消費生活センターがあります。お子さんのけがや体調に不安があるときは、医療機関を受診してください。

各機関の連絡先や受付時間は変わることがあるため、問い合わせる前に公式サイトで最新の情報を確認してください。

まとめ

国民生活センターの2025年3月19日の公表では、抱っこひも使用中の子どもの事故が2019年度から5年10カ月で176件、うち落下が138件でした。消費者庁の子ども安全メールには、すり抜け、半ロック、おんぶへの切り替え時の落下、顔を強く押し当てた窒息などの事例が掲載されています。公的機関の案内は、取扱説明書どおりの装着、低い姿勢での動作、前かがみのときに手で支えること、で共通しています。ヒップシートを個別に扱った公的資料は確認できていないため、製品ごとの取扱説明書とメーカーの案内が最終的な確認先になります。

よくある質問

抱っこ紐の事故はどのくらい起きていますか?

国民生活センターの2025年3月19日の公表では、医療機関ネットワークに2019年度から5年10カ月で、抱っこひも使用中の子どもの事故が176件寄せられ、そのうち落下が138件でした。この数字は医療機関ネットワークに寄せられた分で、国内の事故の全数ではありません。

事故は何か月くらいの赤ちゃんで起きていますか?

国民生活センターは、重篤な事故は0歳児、特に月齢の低い子どもで発生していると公表しています。年齢別の件数は、確認したページには記載がありませんでした。

公的機関は事故を防ぐために何を勧めていますか?

取扱説明書に従った正しい装着、着用したまま前かがみにならないこと(しゃがむ動作で)、着脱や姿勢を変えるときは低い姿勢で行うこと、などを国民生活センターが挙げています。消費者庁は、毎回ベルトを調整して子どもを密着させ緩みをなくすことも案内しています。

中古品やもらった抱っこ紐を使うときの注意はありますか?

消費者庁の子ども安全メールは、中古品ではリコール対象でないか、修理・改造の有無、不具合、製造年を確認し、取扱説明書も一緒に入手するよう案内しています。取扱説明書がない状態で事故になった事例も掲載されています。

出典・確認先

記載内容は最終更新日時点で各出典を確認したものです。最新の情報は各メーカー・機関の公式ページでご確認ください。

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