安全・基準
ヒップシートは車で使える?チャイルドシートの義務を警察庁で確認
30秒で判断
- 警察庁は、道路交通法第71条の3第3項により、チャイルドシートを使用しない6歳未満の幼児を乗せて運転してはならないと説明している
- 確認した公的資料に、ヒップシートや抱っこひもをチャイルドシートの代わりにできるとする記載は見つからなかった
- 「車の中で使う」のか「車の乗り降りで使う」のかで確認先が違う。乗り降りの事故事例は消費者庁が紹介している
「ヒップシートは車で使えるのか」という検索には、2つの意図が混ざっていると考えられます。1つは「車に乗っている間もつけたままでよいのか」、もう1つは「車の乗り降りのときに使ってよいのか」です。このページでは、警察庁が示すチャイルドシートの使用義務と、消費者庁が紹介する車の乗り降りでの事故事例を確認し、判断できる範囲とできない範囲を整理します。
先に結論:ヒップシートと車を直接扱った公的資料は確認できなかった
2026年10月15日に確認した範囲では、警察庁のチャイルドシートのページにも、国民生活センターや消費者庁の抱っこひもの注意喚起にも、「ヒップシート」を車の中でどう扱うかを述べた記載は見つかりませんでした。警察庁のページには抱っこひもへの言及もありません。
このため、このサイトでは「ヒップシートを車内で使ってよい/よくない」の判断はしません。確認できたのは、チャイルドシートについての法的な義務の説明と、車の乗り降りの場面での事故事例です。
警察庁が示すチャイルドシートの使用義務
警察庁の「子どもを守るチャイルドシート」のページには、次の内容が書かれています。
| 項目 | ページの記載 |
|---|---|
| 根拠 | 道路交通法第71条の3第3項 |
| 義務の内容 | チャイルドシートを使用しない6歳未満の幼児を乗せて、運転してはならない |
| 例外(条文) | 疾病のため幼児用補助装置を使用させることが療養上適当でない幼児を乗せるとき、その他政令で定めるやむを得ない理由があるときは、この限りでない |
| 使用の意義 | チャイルドシートは交通事故の被害から幼児を守る。不使用者の致死率は適正使用者の約5.3倍 |
| 取付け・着座 | 取付けや着座が不適切だと、事故時にチャイルドシート本来の機能が発揮できないことがある |
| 抱っこひもへの言及 | なし |
条文上の「幼児用補助装置」がどの製品を指すのか、ヒップシートや抱っこひもがそれに該当するのかは、このページの記載からは読み取れません。法令上の扱いに迷う場合は、警察や自治体の窓口に確認するのが確実です。個別の事情が義務の例外に当たるかどうかも、このサイトでは判断しません。
「年齢」の確認:6歳未満という基準
警察庁のページの記載は「6歳未満の幼児」です。ヒップシートの対象月齢はメーカーの公式ページでは36か月や48か月までの表示が中心ですので、ヒップシートを使う年齢の子どもは、法令上のチャイルドシートの対象年齢(6歳未満)の範囲に含まれます。ヒップシートの月齢の上限はヒップシートの「いつまで」の記事で整理していますが、これはヒップシートとしての使用条件の話であり、チャイルドシートの義務とは別の基準です。混同しないようにしてください。
車の乗り降りで起きた事故事例(消費者庁)
車の「中」ではなく、乗り降りの場面での事故事例は、消費者庁の子ども安全メールに紹介されています。
| 配信日 | 事例 |
|---|---|
| 2020年10月15日 | 1歳:前抱っこで車から降りようとした際、バックルを外したままだったことに気づかず、約70cmの高さから落下して顔面を打撲し、左頬にすり傷 |
| 2023年9月29日 | 0歳3か月:車から降りて歩き出した際、子どもの腕が抱っこひもの下を通る構造で横からすり抜けて落下し、頭蓋骨陥没骨折などで入院(譲り受けた製品で、普段は未使用) |
いずれも抱っこひもの事例で、ヒップシートの事例ではありません。ただ、乗り降りは姿勢を変える動作が多い場面で、消費者庁は「おんぶ、抱っこ、降ろす動作は、安全な場所で低い姿勢をとって行う」「前にかがむときは子どもを手で支える」といった注意点を案内しています。国民生活センターの注意喚起でも、着脱や向きの切り替えは低い姿勢で行うことが示されています。
意図別:どこで何を確認するか
| 知りたいこと | 確認先 |
|---|---|
| 車の中での乗せ方・義務の例外 | 警察庁のチャイルドシートのページ、警察や自治体の窓口 |
| チャイルドシートの正しい取付け・使い方 | チャイルドシートの取扱説明書、車の取扱説明書 |
| ヒップシートを乗り降りの間に使ってよいか、使い方の条件 | ヒップシートの取扱説明書、メーカーのお客様窓口 |
| 乗り降りの事故の注意点 | 消費者庁の子ども安全メール、国民生活センターの公表 |
| 子どもの年齢・体格に合う条件 | 製品ごとの公式表示と取扱説明書 |
この記事で扱わないこと
車に関する話題は、法令や安全に直結するため、このサイトでは次の点には踏み込みません。
- ヒップシートや抱っこひもを、チャイルドシートの代わりにしてよいかの判断
- 義務の例外に個別の事情が当たるかどうかの判断
- チャイルドシートの選び方や取付け方の詳細(チャイルドシートの取扱説明書や車の取扱説明書、警察・自治体の案内を確認してください)
- タクシーやバスなど、自家用車以外での取扱い
警察庁のページでは、取付けや着座が不適切だと事故時にチャイルドシート本来の機能が発揮できないことがあると示されています。購入後の取付けは、取扱説明書の手順どおりに行い、不安があれば販売店や自治体の窓口に確認してください。
用語の整理:チャイルドシート・幼児用補助装置・ヒップシート
| 用語 | このページでの扱い |
|---|---|
| チャイルドシート | 警察庁のページの呼び方。6歳未満の幼児を乗せて運転するときの使用義務の対象 |
| 幼児用補助装置 | 道路交通法第71条の3第3項の条文上の用語(警察庁のページの引用による) |
| ヒップシート | メーカーが子どもを抱っこして運ぶための製品として販売しているもの。警察庁のページには登場しない |
| 抱っこひも | SGマークの品目「0027 抱っこひも」にある製品。警察庁のチャイルドシートのページには登場しない |
名称が似ていても、法令で義務づけられているものと、メーカーが歩行時などの抱っこ用に販売しているものは別の製品カテゴリーとして扱われています。どの製品がどの区分に当たるかで迷う場合は、このサイトの情報だけで判断せず、警察や自治体の窓口に確認してください。
確認の手順
- 「車内で使いたい」のか「乗り降りで使いたい」のかを整理する
- 車内の乗せ方は、警察庁のチャイルドシートのページと、チャイルドシートの取扱説明書を確認する
- 乗り降りの場面は、ヒップシートの取扱説明書に使用条件や注意が書かれていないか確認する
- 書かれていない、または判断できない場合は、メーカーのお客様窓口に問い合わせる
- 義務の例外に当たるかなど法令の解釈が必要な場合は、警察や自治体の窓口に確認する
子どもの落下を防ぐ使い方の注意は国民生活センターの公表をもとにした記事に、ヒップシートと抱っこひもの違いは両者を比べた記事にまとめています。
まとめ
警察庁は、チャイルドシートを使用しない6歳未満の幼児を乗せて運転してはならないと説明しています。ヒップシートを車でどう扱うかを述べた公的資料は確認できませんでした。車内での扱いは警察・自治体の窓口とチャイルドシートの取扱説明書、乗り降りの場面での使用条件はヒップシートの取扱説明書とメーカーに確認し、乗り降りは低い姿勢で行うという公的機関の注意点を参考にしてください。
よくある質問
ヒップシートをつけたまま車に乗せてよいですか?
このサイトでは可否を判断しません。警察庁は、チャイルドシートを使用しない6歳未満の幼児を乗せて運転してはならないと説明しており、ヒップシートや抱っこひもについての言及はありません。運転中の乗せ方は、警察や自治体の窓口、チャイルドシートの取扱説明書で確認してください。
6歳未満の義務に例外はありますか?
警察庁のページには、条文として、疾病のため使用させることが療養上適当でない幼児を乗せるとき、その他政令で定めるやむを得ない理由があるときは、この限りでないと書かれています。個別の事情に当てはまるかは、警察や自治体の窓口に確認してください。
車から降りるときの注意はありますか?
消費者庁の子ども安全メールには、抱っこひもで前抱っこのまま車から降りようとしてバックルが外れたままだった例や、車から降りて歩き出した際に横から落下した例が紹介されています。乗せ降ろしは低い姿勢で行うことが案内されています。
出典・確認先
- 警察庁 子どもを守るチャイルドシート(確認日2026-10-15)
- 消費者庁 子ども安全メール(2020年10月15日、確認日2026-10-15)
- 消費者庁 子ども安全メール Vol.637(2023年9月29日、確認日2026-10-15)
- 国民生活センター 抱っこひもからの子どもの落下に注意!(2025年3月19日公表、確認日2026-10-15)
記載内容は最終更新日時点で各出典を確認したものです。最新の情報は各メーカー・機関の公式ページでご確認ください。