光熱費

電気・ガスの乗り換えで固定費を下げる

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30秒で判断

  • 誰が:電気・ガスの契約先を見直したい人。品質や停電のしやすさは変わらない
  • いつ・どこで:検針票の数字(契約アンペア・月間使用量)を使い、複数の比較窓口に同じ条件を入れて結果を並べる
  • いくら・どれを:比較の4条件は基本料金と従量料金の内訳/契約期間と違約金/セット割の実額/手続きの簡単さ

電気・ガスの小売全面自由化から数年が経ち、契約先を変えられることは知っていても、「比較が面倒」「どのくらい下がるか分からない」という理由で、契約当初のプランのまま使い続けている家庭は少なくありません。固定費の中でも通信費と並んで見直し余地が大きいのが、電気・ガスの契約です。ここでは、乗り換えの基本的な仕組み、比較で見るべき4つのポイント、料金の内訳の読み方、世帯別の考え方、切り替えの流れと注意点を整理します。

電気・ガスを乗り換えても、供給の仕組みは変わらない

まず誤解されやすい点として、電力会社やガス会社を切り替えても、実際に家庭まで電気・ガスを届ける送配電線や導管などのインフラは、これまでと同じ地域の事業者が管理しています。契約先を変えるのは「料金プランの提供元」であり、停電やガス漏れなど緊急時の対応窓口が変わるわけではありません。切り替えによって電気やガスの質そのものが変わることはなく、料金体系の見直しと考えて差し支えありません。電気の小売自由化は2016年4月、都市ガスは2017年4月からで、仕組みの概要は資源エネルギー庁のページで確認できます(出典: 資源エネルギー庁「電力の小売全面自由化」)。

料金の内訳を読む: 検針票のどこを見るか

比較の前に、今の請求がどう構成されているかを把握します。電気料金は主に次の要素でできています。

項目内容比較で見る点
基本料金(または最低料金)契約アンペア・契約容量で決まる固定部分基本料金0円のプランは従量単価が高いことがある
電力量料金(従量料金)使用量(kWh)×単価。3段階で単価が上がる型が一般的自分の使用量が第2段階・第3段階にどれだけ入るか
燃料費調整額燃料価格の変動を毎月反映する調整。プラスにもマイナスにもなる会社ごとに算定方法が異なる。「市場連動型」は変動が大きい
再生可能エネルギー発電促進賦課金国が定める単価×使用量。どの会社でも同じ比較対象外

都市ガスも「基本料金+従量料金(m³単価)+原料費調整額」の構造です。比較するときは、基本料金と従量単価だけでなく、燃料費(原料費)調整額の算定方法を見ます。とくに市場価格に連動するプランは、相場が安い時期は割安でも、高騰時に請求が大きく上がることがあるため、家計の安定を優先するなら固定型の調整方式を選ぶ判断もあります。

比較で見るべき4つのポイント

  • 基本料金と従量料金の内訳(基本料金が高くても従量単価が低いプランなど、世帯の使用量によって有利不利が変わります)
  • 契約期間の縛りと、解約時の違約金の有無(1年契約・自動更新・解約金の額。引っ越しの予定がある人は特に)
  • 電気とガスのセット割引の有無と、その割引額(「セットで安い」の実額を、単独契約の最安と比べる)
  • 解約・切り替え手続きの簡単さ(オンラインで完結するか、旧契約の解約を新会社が代行するか)

電気・ガスの実際の支払い額を比べたいとき

NPCプランは、電気・ガスのプランを「実際の支払い額」で比べられるシミュレーターです。広告主の説明では、基本的な比較は無料で、上位プランの詳細を見るには有料のパスワードが必要とされています。利用条件と料金は公式ページで確認してください。

世帯タイプ別: どこを重視するか

世帯月間使用量の目安(電気)重視する点注意
一人暮らし(日中不在)150〜250kWh基本料金の安さ。従量第1段階の単価基本料金0円型は使用量が少ないほど有利になりやすい
二人暮らし250〜350kWh第2段階の単価。セット割在宅勤務が多いなら時間帯別プランも比較
3〜4人家族350〜500kWh第3段階の単価。燃料費調整の方式使用量が多いほど単価差の影響が大きい。市場連動型のリスクも大きい
オール電化500kWh以上夜間単価と昼間単価の差オール電化専用プランを扱う会社は限られる

使用量の目安は季節で大きく変わるため、比較には直近12か月の検針票(少なくとも夏と冬の1回ずつ)を使います。1か月分だけで比べると、季節によって結論が逆転します。

乗り換えサービスの役割

個別に電力会社・ガス会社のプランを比較するのは手間がかかるため、複数のプランを横断的に比較できる乗り換えサービスを利用する人も増えています。たとえば「ハルエネ電気」や「ガス屋の窓口」のような窓口サービスは、家庭の使用状況に応じて複数の料金プランを比較し、切り替えの申し込みまでをサポートする役割を担っています。こうしたサービスを使う場合も、最終的にどのプランを選ぶかは、上記の4つの比較ポイントを自分の目で確認したうえで判断することをおすすめします。

比較窓口は、提携している会社の中から提案する仕組みです。提携外の会社が最安である可能性は残るため、窓口の結果と、自分で調べた1〜2社の料金を並べて見ると安心です。

乗り換えの基本的な流れ

  1. 直近の検針票または電気・ガスの請求書を用意し、月々の使用量を確認する(供給地点特定番号・お客様番号も申し込みに必要)
  2. 比較サービスまたは各社の公式サイトで、自宅の使用量に近いプランの料金を確認する
  3. 契約期間・違約金の条件を確認したうえで申し込む(旧契約の解約は新会社が手続きするのが一般的)
  4. 切り替え日について案内を受け取る(立ち会いや工事が不要なケースが一般的です。スマートメーター未設置の場合は交換工事があるが、原則無料・立ち会い不要)
  5. 新しい契約先からの請求書に切り替わったことを確認する(切り替え月は旧会社と新会社の請求が日割りで分かれる)

自分の使用量で比較する

同じ乗り換えでも、世帯人数と使用量によって安くなる会社は変わります。まずは手元の検針票の数字を使って比較してみてください。

切り替え前に確認しておきたい注意点

セット割引を目的に電気とガスを同じ会社にまとめる場合、それぞれ単独で契約したときと比較して、本当に安くなっているかを確認することが大切です。また、賃貸物件の場合は建物によって選べる会社が制限されていることがあるため、事前に確認しておくと安心です。

  • 一括受電の建物: マンション全体で電力を一括契約している場合、各戸で電力会社を選べない。管理会社に確認する
  • プロパンガス(LPガス): 都市ガスと違い自由料金で、賃貸では大家が会社を決めていることが多い。比較の考え方が変わる
  • ポイント還元型の割引: 「毎月〇ポイント」は、ポイントの使い道がなければ実質の割引にならない。現金換算で比べる
  • 初年度だけの割引: 2年目以降の料金で総額を見る
  • 解約金と引っ越し: 引っ越しでの解約は違約金が免除される会社と、されない会社がある

乗り換えで下がる金額の考え方

乗り換えの効果は「今の請求額×〇%」ではなく、「単価差×使用量」で決まります。例として、従量単価が1kWhあたり1円違えば、月300kWhの家庭で月300円、年3,600円の差です。基本料金が月300円違えば年3,600円。両方合わせて年7,000円前後が、一般的な家庭で乗り換えによって動く金額の目安になります。数万円単位で下がるという説明は、初年度限定の割引やキャンペーンを含んでいることが多いため、2年目以降の料金で確認してください。

金額が小さく見えても、乗り換えは一度手続きすれば翌年以降も続くため、固定費の見直しとしては手間に対する効果が大きい項目です。使用量そのものを減らす(契約アンペアの見直し・家電の使い方)と組み合わせると、さらに下がります。

乗り換えと一緒に見直す「契約アンペア」

基本料金がアンペア制の地域(東京・中部・北陸・東北・北海道・九州の各エリアなど)では、契約アンペアを1段階下げるだけで基本料金が下がります。一人暮らしで40Aや50Aのまま契約している場合、同時に使う家電が少なければ30Aで足りることが多く、ブレーカーが落ちる頻度を見ながら調整できます。変更は電力会社への連絡だけで、多くは無料です。ただし年に1回程度しか変更できない場合があるため、冬のエアコンと電子レンジの同時使用など、最も電気を使う場面を想定してから決めてください。乗り換え先を決める際は、新しい会社でも同じアンペアで契約できるかを確認しておきます。

関東の都市ガスエリアで電気とガスをまとめるなら

電気とガスのセットで電気が1kWhあたり1円割引になるプランです。電気は30分ごとに単価が変わる市場連動型なので、変動を許容できるかを確認してから検討してください。

電気だけを解約金なしで乗り換えるなら

契約期間・違約金がなく、電気単独で申し込める新電力です。エリアごとの料金表で、検針票の使用量をもとに今の電気代と比べてください。

セット割と別々契約のどちらが安いかの計算方法は「電気とガスはセット割と別々契約どっちが安い?」、引っ越しのタイミングで電気・ガス・ネットをまとめて手続きする方法は「引っ越しの電気・ガス・ネットはまとめて手続きできる?」で解説しています。

よくある疑問

乗り換えで停電しやすくなったりしませんか

送配電を担うのはこれまでと同じ地域の事業者であるため、契約先を切り替えても停電のしやすさや電気の品質そのものが変わることはありません。

解約金はかかりますか

契約期間の縛りがあるプランの場合、契約期間内に解約すると違約金が発生することがあります。申し込み前に契約期間と違約金の条件を必ず確認してください。

切り替えの立ち会いは必要ですか

一般的な電気・ガスの契約切り替えでは、立ち会いや工事は不要なケースがほとんどです。ただしガスの開栓作業が必要な場合など、例外もあるため契約時の案内を確認してください。

乗り換えた会社が撤退したらどうなりますか

小売電気事業者が事業を終了する場合、契約者には事前に通知があり、別の会社に切り替える猶予があります。切り替えが間に合わない場合も、地域の送配電事業者による「最終保障供給」で電気は止まりません。ただし最終保障供給の料金は割高なため、通知が来たら早めに次の契約先を決めます。

切り替えにかかる日数は

申し込みから切り替えまでは、次回の検針日に合わせるのが一般的で、2週間〜1か月程度です。スマートメーターの交換が必要な場合はもう少しかかることがあります。

乗り換え前チェックリスト

  • 直近12か月(最低でも夏・冬各1回)の検針票で使用量を確認した
  • 燃料費調整額の方式(固定型か市場連動型か)を確認した
  • 契約期間・違約金の条件を確認した
  • 電気・ガスのセット割引が本当にお得か、単独契約と比較した
  • 賃貸の場合、選べる会社に制限(一括受電・プロパン)がないか確認した
  • 2年目以降の料金で総額を計算した

まとめ

電気・ガスの乗り換えは、供給の質を変えずに料金体系だけを見直せる、固定費見直しの中でも取り組みやすい項目です。基本料金・契約期間・セット割引・手続きの簡単さの4点を比較したうえで、自分の家庭に合ったプランを選んでみてください。乗り換えに加えてもう一段階の節約をしたい場合は、「電気代を"ふるさと納税"でさらに下げる方法」もあわせて参考にしてみてください。プランの見直しに加えて、支払い方法自体を見直したい場合は「電気代の支払いをクレジットカードに変えるとどれだけ得か」も参考になります。光熱費以外の固定費では、通信費も見直し余地の大きい項目です。乗り換えで後悔しないための考え方は「楽天モバイル「最強プラン」で後悔しない人・した人の違い」でも解説しています。なお、プロパンガス(LPガス)は都市ガスと違って自由料金のため、比較の考え方が変わります。地域別の相場は「プロパンガスの平均価格はいくら?地域別の相場と自分の料金の比べ方」、賃貸で会社を変えられるかどうかは「賃貸のプロパンガスは会社を変更できる?大家への交渉手順」で整理しています。

比較に使える窓口・サービス

いずれも広告主の表記に基づく紹介です。料金・条件は各公式サイトでご確認ください。比較サービスを使う場合は、1社の見積だけで決めず、複数の比較窓口で同じ条件(契約アンペア・月間使用量)を入れて結果を並べると、数字の妥当性が確認できます。電気チョイスとエネピのどちらを使うか迷う場合は「電気チョイスとエネピはどっち?」、アルカナでんきの解約金や向く世帯は「アルカナでんきの評判・デメリット」、賃貸のプロパンガス切り替えでガスチョイスを使うか迷う場合は「ガスチョイスの評判・デメリット」で、電話の流れや向く人の条件を先に確認できます。