電気・ガスの小売全面自由化から数年が経ち、契約先を変えられることは知っていても、「比較が面倒」「どのくらい下がるか分からない」という理由で、契約当初のプランのまま使い続けている家庭は少なくありません。固定費の中でも通信費と並んで見直し余地が大きいのが、電気・ガスの契約です。ここでは、乗り換えの基本的な仕組みと、比較で見るべきポイントを整理します。
電気・ガスを乗り換えても、供給の仕組みは変わらない
まず誤解されやすい点として、電力会社やガス会社を切り替えても、実際に家庭まで電気・ガスを届ける送配電線や導管などのインフラは、これまでと同じ地域の事業者が管理しています。契約先を変えるのは「料金プランの提供元」であり、停電やガス漏れなど緊急時の対応窓口が変わるわけではありません。切り替えによって電気やガスの質そのものが変わることはなく、料金体系の見直しと考えて差し支えありません。
比較で見るべき4つのポイント
- 基本料金と従量料金の内訳(基本料金が高くても従量単価が低いプランなど、世帯の使用量によって有利不利が変わります)
- 契約期間の縛りと、解約時の違約金の有無
- 電気とガスのセット割引の有無と、その割引額
- 解約・切り替え手続きの簡単さ(オンラインで完結するかどうか)
乗り換えサービスの役割
個別に電力会社・ガス会社のプランを比較するのは手間がかかるため、複数のプランを横断的に比較できる乗り換えサービスを利用する人も増えています。たとえば「ハルエネ電気」や「ガス屋の窓口」のような窓口サービスは、家庭の使用状況に応じて複数の料金プランを比較し、切り替えの申し込みまでをサポートする役割を担っています。こうしたサービスを使う場合も、最終的にどのプランを選ぶかは、上記の4つの比較ポイントを自分の目で確認したうえで判断することをおすすめします。
乗り換えの基本的な流れ
- 直近の検針票または電気・ガスの請求書を用意し、月々の使用量を確認する
- 比較サービスまたは各社の公式サイトで、自宅の使用量に近いプランの料金を確認する
- 契約期間・違約金の条件を確認したうえで申し込む
- 切り替え日について案内を受け取る(立ち会いや工事が不要なケースが一般的です)
- 新しい契約先からの請求書に切り替わったことを確認する
切り替え前に確認しておきたい注意点
セット割引を目的に電気とガスを同じ会社にまとめる場合、それぞれ単独で契約したときと比較して、本当に安くなっているかを確認することが大切です。また、賃貸物件の場合は建物によって選べる会社が制限されていることがあるため、事前に確認しておくと安心です。
よくある疑問
乗り換えで停電しやすくなったりしませんか
送配電を担うのはこれまでと同じ地域の事業者であるため、契約先を切り替えても停電のしやすさや電気の品質そのものが変わることはありません。
解約金はかかりますか
契約期間の縛りがあるプランの場合、契約期間内に解約すると違約金が発生することがあります。申し込み前に契約期間と違約金の条件を必ず確認してください。
切り替えの立ち会いは必要ですか
一般的な電気・ガスの契約切り替えでは、立ち会いや工事は不要なケースがほとんどです。ただしガスの開栓作業が必要な場合など、例外もあるため契約時の案内を確認してください。
乗り換え前チェックリスト
- 直近の検針票・請求書で月々の使用量を確認した
- 契約期間・違約金の条件を確認した
- 電気・ガスのセット割引が本当にお得か比較した
- 賃貸の場合、選べる会社に制限がないか確認した
まとめ
電気・ガスの乗り換えは、供給の質を変えずに料金体系だけを見直せる、固定費見直しの中でも取り組みやすい項目です。基本料金・契約期間・セット割引・手続きの簡単さの4点を比較したうえで、自分の家庭に合ったプランを選んでみてください。乗り換えに加えてもう一段階の節約をしたい場合は、「電気代を"ふるさと納税"でさらに下げる方法」もあわせて参考にしてみてください。プランの見直しに加えて、支払い方法自体を見直したい場合は「電気代の支払いをクレジットカードに変えるとどれだけ得か」も参考になります。光熱費以外の固定費では、通信費も見直し余地の大きい項目です。乗り換えで後悔しないための考え方は「楽天モバイル「最強プラン」で後悔しない人・した人の違い」でも解説しています。なお、プロパンガス(LPガス)は都市ガスと違って自由料金のため、比較の考え方が変わります。地域別の相場は「プロパンガスの平均価格はいくら?地域別の相場と自分の料金の比べ方」、賃貸で会社を変えられるかどうかは「賃貸のプロパンガスは会社を変更できる?大家への交渉手順」で整理しています。
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