家族の連絡手段

小学生に災害時の連絡手段を持たせるには?
キッズケータイ・スマホ・171の使い分けと、家族で決める連絡ルール

i 本ページはプロモーション(広告)を含みます。紹介する商品・サービスの契約が成立した場合、当サイトが提携先企業から成果報酬を受け取ることがあります。表示している情報は正確性に努めていますが、最新の条件は必ず提供元の公式サイトでご確認ください。

結論(3行)

  • 子どもの災害時の連絡は、端末を持たせる前に「家族のルール」を決めることが先です。集合場所、誰が迎えに行くか、連絡が取れないときの代替手段を決めておけば、端末はそれを助ける道具になります
  • 災害時は電話がつながりにくくなります。音声通話に頼らず、災害用伝言ダイヤル171や災害用伝言板など複数の手段を、体験利用日(毎月1日・15日など)に家族で練習しておきます
  • 小学校への端末の持ち込みは、文部科学省の通知で原則禁止、緊急の連絡手段などやむを得ない場合は例外的に認める考え方が示されています。実際の扱いは学校・自治体で違うので、購入前に学校に確認します

要点ボックス(そのまま共有できます)

  • 災害時は被災地への通信が集中して、電話がつながりにくくなる(NTT東日本)
  • 171は毎月1日・15日などに体験利用できる(NTT東日本)
  • 小学校への持ち込みは原則禁止、やむを得ない場合は例外もある(文科省通知の考え方)
  • 先に決める: 集合場所・迎えに行く人・連絡が取れないときの代替手段

子どもが小学生になると、親の目が届かない時間が一気に増えます。学校にいる間、登下校の途中、習い事の行き帰り。そのあいだに地震や豪雨が起きたとき、「うちの子はどこにいて、どうやって連絡を取ればいいのか」は、多くの親が一度は考えます。キッズケータイや子ども向けスマホの購入を検討する人が増えるのも、この不安がきっかけの一つです。

この記事では、「小学生に災害時の連絡手段を持たせるなら何を、どう決めておくか」を、買う前の確認項目まで含めて整理します。公的機関の情報とメーカー・サービスの公式情報(2026年10月時点で確認できた範囲)をもとにした編集部の整理で、特定の端末を使ってみた感想ではありません。料金や仕様は変わるため、申込み前に公式サイトで確認してください。

災害時、なぜ連絡が取りにくくなるのか

NTT東日本の案内では、災害用伝言ダイヤル(171)は、地震や津波などの災害が発生して、固定電話や携帯電話で被災地への通信が集中し、つながりにくい状況になった場合に提供が開始される声の伝言板です(出典: NTT東日本「災害用伝言ダイヤル(171)」)。つまり、災害時には電話がつながりにくくなることを前提にした仕組みが、すでに用意されています。

子どもに電話を持たせて「何かあったら電話してね」と伝えるだけでは、肝心なときにつながらない可能性があります。連絡手段は1つに絞らず、複数を重ねておくのが基本です。

手段特徴子どもが使うときの注意
音声通話最も手軽だが、災害時は混雑してつながりにくいつながらなくても、あわてて何度もかけ直さないよう伝える
メッセージアプリ・メール音声通話より通じやすい場合がある(状況による)文字入力が難しい低学年は、定型文のボタンがある端末が向く
災害用伝言ダイヤル(171)・災害用伝言板災害時に提供が開始される。電話番号をキーに声やメッセージを残せる手順を覚えるのが難しいので、体験利用日に練習しておく
位置情報の見守り(GPS等)親が子どもの居場所を確認できる電池切れや電波状況で確認できない場合がある。通信手段とは別と考える
学校・自治体の連絡網(メール配信等)引き渡しや休校の連絡が来る登録が済んでいるか、連絡先が最新か、年度初めに確認する

端末より先に決める「家族の連絡ルール」

どんな端末を持たせても、使い方を決めておかなければ役に立ちません。特に次の5つは、紙に書いて家族で共有しておくと、子どもが迷いません。

  1. 子どもがその場でとる行動: 学校にいるときは先生の指示に従う、登下校中は近くの安全な場所(学校・避難所・公共施設)に向かう、など。家に帰ろうとしない、という約束も含めます
  2. 集合場所(2か所以上): 自宅、学校、近所の避難所(地区の指定避難場所)。自宅が使えない場合の第2集合場所も決めます
  3. 誰が迎えに行くか: 親が動けない場合の代理人(祖父母・近所の知人)を決め、学校の引き渡しカードにも登録します
  4. 連絡の順番: ①子どもから親へ(メッセージ)→ ②171に伝言 → ③離れて住む親戚を連絡の中継役にする、という順番を決めます。遠方の親戚経由は、被災地への通信が集中するときに有効な手段として知られています
  5. 覚えておく情報: 親の電話番号、住所、学校名。紙に書いてランドセルや防災ポーチに入れ、名札の裏などにも置いておきます

171の使い方は、NTT東日本のウェブサイトで案内されています。体験利用の日が設けられていて(毎月1日・15日の00:00〜24:00のほか、防災週間、正月三が日、防災とボランティア週間にも提供されます。2026年10月時点で確認できた案内による)、実際の災害が起きていない日に家族で練習できます。小学生でも、手順をカードに書いておけば使えます。日程と手順は変わることがあるので、NTT東日本の公式ページで最新の案内を確認してください。

小学校への端末の持ち込み:先に学校に確認する

文部科学省は2020年7月31日付の通知「学校における携帯電話の取扱い等について」で、小学校への携帯電話の持ち込みは原則禁止としつつ、緊急の連絡手段とせざるを得ない場合ややむを得ない事情がある場合には、例外的に認めることも考えられるという考え方を示しました(各自治体の教育委員会の資料での紹介による。原文は文部科学省のウェブサイトで確認できます)。中学校では、一定の条件について学校と生徒・保護者の間で合意がある場合に持ち込みを認める考え方です。

実際の運用は、自治体や学校で違います。申請書の提出が必要な学校、持ち込んでも登校後は先生が預かる学校、位置情報の機能を許可する学校、通信機能のない端末のみ認める学校など、さまざまです。購入してから「学校に持っていけない」と分かると、機能を発揮できません。先に学校の担任や教育委員会に、持ち込みの条件を確認してください。

登下校中だけ持たせて、学校の中ではランドセルにしまっておく、という運用ができる場合もあります。その場合でも、学校のルールに沿った使い方にします。

キッズケータイ・子ども向けスマホを選ぶときの確認項目

端末を選ぶとき、機能の数よりも「災害時に必要な動きができるか」と「子どもが毎日使い続けられるか」を基準にします。

確認項目確認すること防災用途でのポイント
通信と連絡の手段通話、メッセージ、定型文、登録した相手とだけ連絡できる設定低学年は操作が少ないほうが確実。高学年はメッセージアプリが使えると便利
位置情報の見守り位置の更新の頻度、履歴、到着・出発の通知、電池切れ後の扱い電池が切れると位置が分からなくなる端末が多い。電池切れの後の扱いは製品ごとの仕様を確認する
電池の持ち1回の充電で何日使えるか、充電方法停電中も充電できるよう、モバイルバッテリーとケーブルを防災ポーチに入れておく
防水・耐衝撃防水等級、落下への強さ豪雨や水たまりの中を移動する場面を想定する
料金端末代、月額の通信料、見守り機能の利用料、解約の条件月額で何が含まれるかを確認する
保護者側の機能保護者のアプリの対応OS、機能制限、緊急通知親のスマホと連携できるか
学校の規則持ち込み可否、必要な申請先に確認する

Hamic(ハミック)の公式で確認できる点

Hamic(ハミック)は、スマホケースなどで知られるHamee(ハミィ)の子ども向けスマホのブランドです。報道によれば、「Hamic MIELS(ミエルス)」は見守りサービスを手がけるottaの位置情報プラットフォームを搭載した次世代キッズスマホとして発表され、端末の電池が切れたあとも一定時間は居場所の探知ができるビーコンを内蔵していると紹介されました(2022年の報道。出典: iPhone Mania、BCN)。ただし、端末の価格、月額料金、位置情報の仕組みの詳細、レンタルプランの有無は、発表時点から変わっている可能性があります。この記事では、公式サイトで確認できていない現行の料金や仕様は書きません。

申込みの前に、公式サイトで次の点を確認してください。

  • 現行モデルの名称と、端末価格・月額料金(通信料と見守り機能に分かれているか)
  • 位置情報の更新の頻度と、電池切れ後に居場所が分かる条件・時間
  • 通話・メッセージの機能と、連絡できる相手の制限
  • レンタルや購入など、利用方法ごとの違いと、解約・返却の条件
  • 保証の範囲(落下・水濡れ)

「子どもを見守る端末」は、位置情報という子どものプライバシーに関わる情報を扱います。子どもに、位置情報を親が見られることを説明し、納得してもらうことも大切です。

端末を持たせるだけで安心しないために:防災ポーチを用意する

端末が使えない状況(電池切れ、故障、紛失、学校に預けている)に備えて、ランドセルや通学かばんに入れる小さな防災ポーチを用意しておくと、連絡の手段が二重になります。小学生が自分で管理できる重さと、取り出しやすさが条件です。

入れるもの理由注意
連絡先カード(紙)親の電話番号・住所・学校名・集合場所。端末が使えないときの唯一の手がかり防水の袋やカード入れに入れる。年度ごとに更新する
ホイッスル声が出せない状況や、がれきの下などで自分の居場所を知らせるランドセルの外側にも付けて、すぐ吹ける位置に
小型ライト停電で暗い校舎や通学路での移動子どもが握れる大きさと重さにする
常備している薬・アレルギー情報持病やアレルギーのある子が、周りの大人に伝えるため薬の持ち込みは学校のルールに従う
飲み水・あめなど少量の食べ物引き渡しまで学校に留まる場合に備える賞味期限を半年ごとに確認する
携帯の予備電源とケーブル端末の電池が切れたときの対応学校の持ち込みルールの範囲で

ポーチの収納のしかたは「枕元に置く防災ポーチの中身」の考え方が参考になります。家の中では、玄関のランドセル置き場の近くに、予備のポーチと連絡先カードを置いておくと、持ち物を点検しやすくなります。

学年による持たせ方の違い

同じ小学生でも、低学年と高学年では、できることが大きく違います。端末の機能や家族のルールは、子どもの発達に合わせて見直します。

低学年(1〜2年)中学年(3〜4年)高学年(5〜6年)
連絡のしかたボタン1つで親に知らせる、決まった相手にだけ通話するなど、操作が少ないもの定型文や短いメッセージ。誰に何を送るかを練習するメッセージアプリも使える。使いすぎのルールも一緒に決める
災害時の行動先生や近くの大人の指示に従う。自分で判断して動かない集合場所の名前と道順を言える低学年の兄弟姉妹や近所の子の安全も意識する
171の練習親と一緒に。名前と「どこにいるか」だけ話す手順カードを見ながら自分で録音する自分で録音・再生できる。web171(災害用伝言板)も試す
親が確認すること名札・ポーチの連絡先カード、引き渡しカード通学路の危険箇所を一緒に歩いて確認端末の設定、位置情報を見られることへの子どもの納得

低学年のうちは、端末の操作よりも「大人の指示に従って動く」「決めた場所にいる」ことのほうが大切です。端末は、その行動を親が把握するための補助と考えると、機能を欲張らずに選べます。高学年になって自分で判断できる場面が増えたら、集合場所や連絡のルールを一緒に更新します。

家族で年に2回、やっておく練習

  1. 171の練習: 毎月1日か15日(体験利用日)に、子どもがメッセージを録音し、親が再生する
  2. 集合場所まで歩く: 学校から第1集合場所(自宅)までと、第2集合場所までを、実際に歩いて時間を確認する。通学路の危険箇所(ブロック塀、自動販売機、川沿いなど)を子どもと確認する
  3. 端末の点検: 電池の残量、位置情報の設定、連絡先の登録、ポーチの中身の期限を確認する
  4. 学校の連絡網の確認: 引き渡しカード、メール配信の登録、緊急連絡先が最新かを年度初めに確認する

9月1日(防災の日)と、3月11日、または新学期の始まりを点検の日にすると、忘れにくくなります。家族の備蓄量を見直すときは、当サイトの防災備蓄量・ポータブル電源容量の計算ツールで、家族の人数に応じた水と食料の目安を確認できます。

よくある質問

Q. 小学生にスマホを持たせるなら、いつからがよいですか?

年齢で一律には決まりません。登下校の距離、習い事、一人で過ごす時間、子どもが端末のルールを守れるかで変わります。まず学校の持ち込みルールを確認し、家族で使い方の約束を決めてから判断してください。

Q. 災害時は、子どもに電話をかけ続けたほうがいいですか?

災害時は電話がつながりにくくなります。何度も発信すると、通信の混雑をさらに悪化させるおそれがあります。メッセージや171を使い、つながるまで待つ約束を、子どもにも親にも決めておきます。

Q. 位置情報の見守りがあれば、迎えに行けますか?

位置の確認は助けになりますが、電池切れや電波状況によって、居場所が分からなくなる場合があります。学校の引き渡しルールと集合場所の取り決めを併用してください。

Q. 端末が学校に持ち込めない場合は、どうすればいいですか?

学校のルールを守ったうえで、連絡先カードや防災ポーチ、集合場所の取り決めで備えます。学校の引き渡し訓練の機会に、災害時の連絡のしかたを確認してください。

まとめ

子どもの災害時の連絡手段は、端末を選ぶ前に、家族のルールと学校のルールを確認するところから始まります。そのうえで、171などの伝言の仕組み、位置情報の見守り、連絡先カードを重ねて、1つが使えなくても別の手段が残るようにします。端末の候補は、現行の料金と位置情報の仕様を公式サイトで確認してから比べてください。