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法人カード・ETC

新設法人の法人ETCカードの作り方|クレカなしで作る方法と費用比較

公開日:
法人ETCカード新設法人個人事業主高速道路会社設立

結論: 法人カードが作れるならカード付帯のETCが基本。作れない・待てないなら協同組合のETCカードが現実的な選択肢になる

会社を設立した直後に「社用車で高速道路を使うのにETCカードがない」という状況はよく起こります。法人がETCカードを用意する方法は大きく3つあります。

  1. 法人カード(クレジットカード)に付帯するETCカードを追加発行する
  2. 協同組合が発行するクレジット機能のないETCカードに申し込む
  3. NEXCOのETCコーポレートカードに申し込む

費用の面では、法人カードを持っているなら1のカード付帯ETCが最も分かりやすい選択です。走行料金に上乗せの事務手数料がかからないカードが一般的だからです。一方、設立直後で法人カードの申込に時間がかかる、またはまだ法人カードを持っていない場合は、2の協同組合型が「クレジットカードなしで作れる」手段になります。その代わり、協同組合型は**毎月の走行料金に事務手数料(例: 高速情報協同組合は8%)**がかかるため、費用は割高になります。

この記事では、3つの方法の違い、協同組合型の費用を走行料金別に試算した年額、申込に必要な書類、設立後にどの順番で揃えるかを、公式に公開されている条件をもとに整理します。個別の審査基準など公式に書かれていない条件は推測で書いていません。申込前に各発行元へ確認してください。

判断表: どの方法が向いているか

状況向いている方法理由
すでに法人カードを持っている法人カード付帯のETC追加発行するだけで、走行料金への上乗せ手数料がないカードが一般的
設立直後で法人カードがまだない協同組合のETCカードクレジット機能がなく、法人カードがなくても申込先になる
法人カードの申込結果を待つ間に高速を使う協同組合のETCカード(つなぎ)法人カードが届いたら切り替えを検討できる
高速道路を大口・多頻度で使う運送業などETCコーポレートカードNEXCOの大口・多頻度割引の対象
個人事業主で高速利用が少ない個人のクレジットカード付帯ETCを事業用に分けて使う経費の区分を明確にすれば足りる場合がある

「法人カードを作るまでの間だけ」協同組合型を使う、という使い方もあります。ただし、協同組合型は組合への加入と出資金の払込みが伴うため、やめるときの脱退手続きと出資金の返金時期も事前に確認しておく必要があります。

協同組合のETCカードの費用: 高速情報協同組合の公式表記

協同組合型の一例として、高速情報協同組合(福岡県北九州市、平成5年設立)の法人ETCカードの費用を、記事作成時点の公式ページから整理します(税込)。

項目金額備考
出資金10,000円/1社脱退時返金。一口1万円以上
カード発行手数料550円/1枚発行時
取扱手数料550円/1枚年1回
事務手数料毎月の走行料金の8%請求書作成・信販会社への立替保証などに伴うもの

公式ページのタイトルでは「新会社でも作れる法人ETCカード」と案内されています。登録車両1台につき最高4枚まで発行でき、車両限定ではなくETC車載器のあるどの車でも使えるとされています。支払いは月末締めで翌月20日頃に請求書が公開され、翌々月8日に口座振替です。

詳しい条件は「高速情報協同組合の法人ETCカードの費用と条件」にまとめています。

走行料金別: 協同組合型の年間コスト試算

協同組合型で最も効いてくるのは、走行料金に比例する事務手数料8%です。カード1枚・毎年の取扱手数料を含めて、1年目の費用を試算します(出資金は脱退時に返金されるため、費用ではなく預け金として別枠にしています)。

月の走行料金事務手数料(年)発行・取扱手数料(1年目・1枚)1年目の費用合計預ける出資金
5,000円4,800円1,100円5,900円10,000円
10,000円9,600円1,100円10,700円10,000円
30,000円28,800円1,100円29,900円10,000円
50,000円48,000円1,100円49,100円10,000円
100,000円96,000円1,100円97,100円10,000円

※ 事務手数料の計算対象が割引適用後の料金かどうかなど、細かな条件は組合へ確認してください。取扱手数料は年1回のため、1年目は発行手数料と合わせて1,100円としています。

月の走行料金が数千円〜1万円程度なら、年間の上乗せは1万円前後に収まります。一方、月5万円を超えると年間の事務手数料は5万円近くになり、法人カード付帯のETC(カードの年会費のみで、走行料金への上乗せがないもの)との差が大きくなります。高速道路をよく使う事業者ほど、法人カードを作ってカード付帯のETCに切り替える価値が高くなる、という関係です。

法人カード付帯のETCとの違い

法人カード付帯のETCカードは、クレジットカード会社が法人カードの追加カードとして発行するものです。利用代金は法人カードの利用代金と一緒に引き落とされます。

比較軸法人カード付帯のETC協同組合のETCカード
クレジットカード必要不要
申込の前提法人カードの審査組合への加入・出資金
走行料金への上乗せなしのカードが一般的あり(例: 8%)
年会費・手数料カード会社ごと発行・取扱手数料
車両の限定限定なしが一般的限定なし(高速情報協同組合の場合)
支払方法法人カードの引き落とし口座振替

法人カードの申込では、設立からの期間や決算の有無が見られることがあり、設立直後は審査に時間がかかったり、申込できるカードが限られたりする場合があります。個別の審査基準は公開されていないため、ここでは推測で書きません。「法人カードが届くまでの間、業務で高速道路を使う予定がある」なら、協同組合型をつなぎとして検討する、という順番で考えると整理しやすくなります。

ETCコーポレートカードとの違い

ETCコーポレートカードは、NEXCO各社が発行する法人・個人事業主向けのETCカードで、高速道路を大口・多頻度で利用する事業者向けの割引制度(大口・多頻度割引)の対象になります。運送業など、走行料金が大きい事業者が対象になることが多いカードです。申込条件や割引率は、NEXCO東日本の公式サイトなど各社の案内で確認してください。

月の走行料金が数万円程度の一般的な事業者にとっては、大口・多頻度割引のメリットが出にくいこともあります。まずは法人カード付帯か協同組合型かを比べ、走行料金が大きくなってからETCコーポレートカードを検討する流れが一般的です。

申込に必要な書類(協同組合型の例)

高速情報協同組合の公式ページで案内されている添付書類は次の3点です。

  1. 法人の場合は商業登記簿謄本(写し可)、個人事業者の場合は所得税確定申告書(写し可)
  2. 車検証(写し)
  3. ETC車載器セットアップ証明書(写し)

設立直後の法人は、登記が完了して登記簿謄本(履歴事項全部証明書)を取得できるようになってから申し込む流れです。車両を新たにリース・購入する場合は、車検証とETC車載器のセットアップ証明書がそろうタイミングも確認してください。

個人事業主は確定申告書の写しが求められるため、開業1年目でまだ確定申告をしていない場合の扱いは、組合に事前に確認するのが確実です。

設立後に揃える「法人名義のもの」の順番

ETCカードに限らず、設立直後は法人名義で用意するものが重なります。登記簿謄本を取得したら、次の順番で進めると手戻りが少なくなります。

順番用意するものポイント
1法人口座多くの手続きで振替口座として必要になる
2法人カードETCカードの追加発行の前提。審査に時間がかかる場合がある
3法人携帯・回線取引先への連絡先を個人番号から分ける
4ETCカード法人カードが間に合わなければ協同組合型を検討
5経費精算のルール誰がどのカードを使うか、利用明細の確認方法を決める

法人携帯は、1台から法人契約できる窓口もあります。たとえばおしごと携帯サポート.comは、ソフトバンクの法人携帯を1台から、個人事業主も対象に、全国無料出張で手続きできると案内しています(月額は問い合わせ後の案内)。

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会社設立そのものの手続き・費用を整理したい場合は、「合同会社を自分で設立する手順と電子定款」や「マネーフォワード クラウド会社設立の注意点」も参考になります。

複数の運転者で使うときの管理ルール

ETCカードを複数の従業員で使う場合、カードの紛失や私的利用を防ぐルールを最初に決めておくと、経費処理がスムーズになります。

  • カードの保管場所: 車両に挿したままにするか、事務所で貸し出すか
  • 利用記録: 日付・区間・目的を記録し、請求書の明細と照合する
  • 私的利用の禁止: 就業規則や社内規程に明記する
  • 紛失時の連絡先: 発行元の連絡先と、利用停止の手順を共有する

高速情報協同組合の法人ETCカードは、登録車両1台につき最高4枚まで発行できます。運転者ごとにカードを分ければ、請求書の明細で誰が使ったかを確認しやすくなります。

協同組合型を申し込む前に確認する5項目

協同組合型は、公式ページに書かれていない条件もあります。申込前に次の5点を確認してください。

  1. 審査の有無と基準(公式ページには記載なし)
  2. 事務手数料8%の計算対象(割引適用後の料金か)
  3. 発行までの日数(業務で使い始めたい日に間に合うか)
  4. 脱退の手続きと出資金の返金時期(法人カード付帯に切り替える場合)
  5. ETCマイレージの還元方法(登録・管理は組合が行い、組合員は個別に登録できない)
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経費処理で迷いやすいポイント

ETCカードの費用は、性質の違う複数の支出が混ざります。一般的な処理の考え方を整理しておきます。最終的な勘定科目は、顧問税理士や会計ソフトの設定に合わせてください。

支出一般的な勘定科目の例注意点
高速道路の走行料金旅費交通費私的利用分は経費にしない
事務手数料(走行料金の8%など)支払手数料走行料金と分けて記帳すると費用が把握しやすい
発行手数料・取扱手数料支払手数料年1回の取扱手数料は毎年発生する
協同組合への出資金出資金(資産)脱退時に返金されるため費用ではない

協同組合型の請求書は、走行料金と事務手数料が同じ請求書にまとまって届きます。会計ソフトで「旅費交通費」と「支払手数料」に分けて登録しておくと、法人カード付帯のETCに切り替えるべきかを判断するときに、事務手数料の年額をすぐに確認できます。会計ソフトの選び方は「会計ソフトの選び方ガイド」で整理しています。

法人カードが届いたあとの切り替え手順

協同組合型をつなぎとして使った場合、法人カードが届いたあとに切り替えるかどうかは、走行料金の額で判断します。

  1. 直近3か月の請求書から、月平均の走行料金と事務手数料を確認する
  2. 法人カード付帯のETCカードの年会費・発行手数料を確認する
  3. 事務手数料の年額がカード付帯ETCの年間費用を上回るなら、カード付帯ETCを申し込む
  4. カード付帯ETCが届いたら、協同組合型のカードの利用を止め、脱退と出資金の返金手続きを行う
  5. 社内の利用ルール(保管場所・利用記録)を新しいカードに合わせて更新する

月の走行料金が数千円程度で、事務手数料の年額がカード付帯ETCの年会費とあまり変わらない場合は、無理に切り替えず、車両限定なし・1台4枚まで発行できるといった協同組合型の使い勝手を優先する判断もあります。

よくある質問

Q. 設立したばかりの会社でも法人ETCカードは作れますか?

A. 方法によります。法人カード付帯のETCは法人カードの審査が前提です。協同組合型の高速情報協同組合は、公式ページで「新会社でも作れる法人ETCカード」と案内しています。審査の有無は公式ページに記載がないため、申込前に確認してください。

Q. 協同組合のETCカードの出資金は戻ってきますか?

A. 高速情報協同組合の公式ページでは、出資金10,000円/1社は脱退時返金と案内されています。返金時期と手続きは組合に確認してください。

Q. 個人事業主でも申し込めますか?

A. 高速情報協同組合の公式ページでは、個人事業者の添付書類として所得税確定申告書(写し可)が案内されています。

Q. 事務手数料8%は高いですか?

A. 走行料金が月1万円なら年9,600円、月5万円なら年48,000円です。法人カード付帯のETCは走行料金への上乗せがないカードが一般的なので、走行料金が大きいほど差が開きます。

Q. ETCカードはどの車でも使えますか?

A. 高速情報協同組合の法人ETCカードは、車両限定ではなく名義に関係なくどの車でも利用可能と案内されています。ただし申込時には車検証とETC車載器セットアップ証明書の写しが必要です。

まとめ

  • 法人カードを持っているなら、カード付帯のETCが費用面で分かりやすい
  • 法人カードがない・間に合わない場合は、協同組合のETCカードが「クレジットカードなしで作れる」選択肢になる
  • 協同組合型は出資金(脱退時返金)と、走行料金の8%の事務手数料(高速情報協同組合の場合)がかかる。走行料金が大きいほど割高になる
  • 大口・多頻度で高速道路を使う事業者は、ETCコーポレートカードも比較対象になる
  • 申込前に、審査・発行日数・脱退時の出資金返金・マイレージの扱いを発行元に確認する

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