選び方
除湿機の電気代はいくら?計算式と公式仕様の消費電力で試算する
30秒で判断
- 電気代は「消費電力(kW)×使用時間(h)×電力量料金単価(円/kWh)」で計算できる。家電公取協の電力料金目安単価は31円/kWh(税込・令和4年7月22日改定、確認日2026-10-20)
- 公式仕様ページの消費電力は、同じ機種でも運転モードや周波数で大きく違う。パナソニックF-YHX200Bは除湿「強」で320W(50Hz)、衣類乾燥「速乾」で800W(50Hz)
- 仮に31円/kWhとして計算すると、F-YHX200Bの速乾は1時間あたり約24.8円。ただし機種ごとに除湿能力が違うため、消費電力の大小だけで電気代の得失は決められない
除湿機の電気代が高いのではないかと気になったときは、まず「消費電力」と「使う時間」と「1kWhあたりの単価」の3つで計算します。ここでは、家電公取協が公表している電力料金目安単価と、シャープ・パナソニックの公式仕様ページに載っている消費電力の数値を使って、電気代を試算する方法を示します。計算例はすべて「仮に〜として計算するとこうなる」という試算で、お使いの機種の実際の電気代を示すものではありません。
除湿機の電気代は、どう計算しますか?
電気代(円)は、消費電力(kW)×使用時間(h)×電力量料金単価(円/kWh)で求められます。消費電力はW(ワット)で書かれていることが多いので、1000で割ってkWにします。たとえばパナソニックF-YHX200Bの仕様ページ(確認日2026-10-20)には、衣類乾燥の速乾が800W(50Hz)、電気代のめやすが24.8円/hと載っています。仮に単価を31円/kWhとして計算すると、0.8kW×1h×31円=24.8円で、仕様ページの数値と一致します。
電力量とは、電気を使った量のことで、消費電力(kW)に使用時間(h)を掛けた値(kWh)です。電気代の請求は、この電力量に単価を掛けて決まります。
電気代の目安単価は、1kWhあたり何円ですか?
家電公取協(全国家庭電気製品公正取引協議会)のよくある質問ページ(確認日2026-10-20)には、電力料金目安単価は31円/kWh(税込)で、令和4年7月22日に改定されたと書かれています。算出の根拠は、「電力取引報」(経済産業省 電力・ガス取引監視等委員会が公表)の全小売電気事業者の販売電力量・販売額の集計値などと説明されています。改定の頻度や、次の改定時期は同ページに記載がありません。
実際の電気代は、契約している電力会社やプランによって単価が違います。この記事では、目安単価の31円/kWhを仮の単価として使います。実際の単価は、検針票や契約のページで確認してください。
なお、公式の仕様ページでも単価の古さが混在しています。パナソニックのF-YHX200BとF-YZVX60のページは31円/kWh(2022年7月改定)で計算していますが、シャープのCV-P180とCV-PH140のページは27円/kWh(2014年4月改定)、CV-J71の取扱説明書も27円/kWh(税込)で計算しています。ページごとに単価が違うため、仕様ページの「円/h」を、そのまま別のメーカーの数値と並べて比べないでください。
公式仕様の消費電力は、機種や運転でどのくらい違いますか?
同じ機種でも、運転モードと電源周波数(50Hz/60Hz)で消費電力が変わります。次の表は、公式の仕様ページと取扱説明書に載っている数値を、記載のまま並べたものです(確認日2026-10-20)。
| 機種(ページの除湿方式の表記) | 運転 | 消費電力 50Hz/60Hz | ページ記載の電気代めやす 50Hz/60Hz | ページが使った単価 |
|---|---|---|---|---|
| パナソニック F-YHX200B(ハイブリッド方式) | 除湿「まるごと、強」 | 320W/340W | 10.0円/10.6円(1時間あたり) | 31円/kWh |
| パナソニック F-YHX200B(ハイブリッド方式) | 除湿「自動」 | 300W/330W | 9.3円/10.3円(1時間あたり) | 31円/kWh |
| パナソニック F-YHX200B(ハイブリッド方式) | 衣類乾燥「速乾」 | 800W/830W | 24.8円/25.8円(1時間あたり) | 31円/kWh |
| パナソニック F-YZVX60(デシカント方式(ゼオライト方式)) | 除湿「おまかせ」 | 285W/285W | 8.9円/8.9円(1時間あたり) | 31円/kWh |
| パナソニック F-YZVX60(デシカント方式(ゼオライト方式)) | 衣類乾燥「仕上げ、速乾」 | 465W/465W | 14.5円/14.5円(1時間あたり) | 31円/kWh |
| シャープ CV-J71(取扱説明書は冷却して結露させる仕組みを説明) | 除湿(強)室温27℃・湿度60% | 175W/190W | 約4.7円/約5.1円(1時間あたり) | 27円/kWh |
| シャープ CV-J71(同上) | 衣類乾燥(強)室温30℃・湿度60% | 180W/200W | 約4.9円/約5.4円(1時間あたり) | 27円/kWh |
この表から読めるのは、同じF-YHX200Bの中でも、除湿(強)の320Wと衣類乾燥(速乾)の800Wで2倍以上の差があること、機種によって周波数ごとの数値が違うものと同じものがあることです。方式ごとの消費電力の大小を、この表だけで一般化することはできません。表の機種は除湿能力も違うためです(定格除湿能力はCV-J71が50Hzで6.3L/日、F-YHX200Bが50Hzで15.0L/日、F-YZVX60が50Hzで5.4L/日)。シャープCV-J71の方式名は、今回の取扱説明書には「コンプレッサー式」などとは明記されていないため、表では取扱説明書にある仕組みの説明を書いています。
仮に31円/kWhで計算すると、いくらになりますか?
上の消費電力(50Hz)を使って、仮に単価を31円/kWhとして試算します。使用時間は、「1日8時間を30日間」(合計240時間)と仮定した比較用の数字で、実際の使い方を示すものではありません。実際の消費電力は、室温や湿度で変わります。
| 機種・運転(50Hz) | 消費電力 | 1時間あたり(31円/kWh) | 240時間の電力量 | 240時間の電気代(仮) |
|---|---|---|---|---|
| CV-J71 除湿(強) | 175W | 約5.4円 | 42.0kWh | 約1,302円 |
| F-YZVX60 除湿「おまかせ」 | 285W | 約8.8円 | 68.4kWh | 約2,120円 |
| F-YHX200B 除湿「まるごと、強」 | 320W | 約9.9円 | 76.8kWh | 約2,381円 |
| F-YZVX60 衣類乾燥「仕上げ、速乾」 | 465W | 約14.4円 | 111.6kWh | 約3,460円 |
| F-YHX200B 衣類乾燥「速乾」 | 800W | 約24.8円 | 192.0kWh | 約5,952円 |
この表の「1時間あたり」は、消費電力×31円で計算した値で、仕様ページの「円/h」と1円未満の差が出る行があります(F-YZVX60の除湿は仕様ページが8.9円/h、この表は計算どおり8.8円)。端数の処理の違いと思われますが、理由は仕様ページに書かれていないため確認できていません。
衣類乾燥を1回2時間と仮定した場合の試算も出せます。F-YHX200Bの速乾(800W)なら0.8kW×2h×31円=49.6円、F-YZVX60の速乾(465W)なら0.465kW×2h×31円=約28.8円です。ただし、実際の乾燥時間は洗濯物の量や室温で変わります。シャープの取扱説明書にも、室温が低いとき、部屋が広いとき、衣類が多いときは乾燥時間が長くなると書かれています。どちらが「お得」かを示す数字は、条件が同じでないため、この記事では出しません。
電気代が高いと感じたとき、何を確認しますか?
まず、使っている運転モードの消費電力を、取扱説明書か仕様ページで確認します。そのうえで、取扱説明書に書かれている使い方を見直します。シャープCV-J71の取扱説明書にある、運転に関する記載は次のとおりです。
| 確認項目 | 取扱説明書の記載(CV-J71) |
|---|---|
| 部屋の広さ | 湿度が下がらないときは「お部屋が広すぎませんか?」と、適用床面積を目安にして使うよう案内 |
| 窓や出入口 | 湿度が下がらない原因の確認項目として、窓や出入口の開閉が多くないかが挙がっている |
| 水蒸気の出るもの | 加湿機など水蒸気の出るものを使っていないか、確認項目に挙がっている |
| 吸込口 | 吸込口が汚れていないか、吹出口や吸込口がふさがれていないかを確認 |
| 衣類乾燥(自動) | 除湿運転と送風運転の繰り返しで、「消費電力を抑えて」衣類を乾燥します、と説明。ただし衣類の量や風の当たり方で乾ききらずに停止することがある |
| 衣類の干し方 | 厚手の衣類は風がよく当たる所に干す。脱水した衣類はしわを伸ばして風通しよく干す |
| 室温が低いとき | 乾燥時間が長くなる。室温が約18℃より低いと霜取りで一時的に送風運転になる |
これらの対応で電気代がいくら下がるかは、公式の資料に数字が載っていないため書けません。「〇円お得」という節約額は、確認できていないので出しません。畳数に合う機種の選び方は「除湿機 畳数と除湿量の選び方」の記事にまとめています。
修理や買い替えを考えているときは、「除湿機 修理か買い替えか」の記事で、シャープ公表の修理概算料金と保証期間を整理しています。買い替えの場合は、新しい機種の仕様ページで、使いたい運転モードの消費電力と、電気代の計算に使われた単価をそろえて見ると、比べやすくなります。
方式による消費電力の違いは、公式で説明されていますか?
パナソニックの方式の解説ページ(確認日2026-10-20)には、コンプレッサー方式はヒーターを使わず省エネとされ、夏場の電気代を抑えられると書かれています。デシカント方式は冬場に強く、ハイブリッド方式は一年中除湿できるとされています。ただし同ページには、消費電力や電気代の具体的な数値は載っていません。このため、方式ごとに電気代が何円違うかは、この記事では示しません。
同じパナソニックの別機種どうしを比べるなど、具体的な数値は仕様ページの表で確認する必要があります。上の表のとおり、数値は機種の除湿能力や運転モード、測定条件によって変わります。
確認できていないこと
家電公取協の目安単価が次にいつ改定されるかは、確認していません。コンプレッサー方式の機種の消費電力は、シャープCV-J71(取扱説明書)の数値だけで、方式名の明記と周波数の比較は他機種を含めて確認していません。三菱電機・コロナ・日立・アイリスオーヤマなど他社の仕様ページ、年間の電気代、待機電力を含む電気代、電力会社の料金プランごとの単価は、今回は開いていません。電気代を下げる使い方の節約額も、公式に数字がないため書いていません。
よくある質問
除湿機の電気代の計算式は?
消費電力(W)を1000で割ってkWにし、使用時間(h)と電力量料金単価(円/kWh)を掛けます。仮に消費電力が320W、単価を31円/kWhとすると、1時間あたり0.32×31=約9.9円になります。実際の単価は契約している電力会社やプランで異なります。
電気代の目安単価は1kWhあたり何円ですか?
全国家庭電気製品公正取引協議会(家電公取協)のQ&Aでは、電力料金目安単価は31円/kWh(税込)で、令和4年7月22日に改定されたと記載されています(確認日2026-10-20)。改定の頻度は同ページに記載がありません。
除湿機の電気代が高くなるのはどんなときですか?
公式仕様ページでは、同じ機種でも運転モードで消費電力が大きく変わります。たとえばパナソニックF-YHX200Bの衣類乾燥は、梅雨・標準が320W、速乾が800W(どちらも50Hz)です。速乾のような高出力のモードを長く使うと、電気代は増えます。
50Hzと60Hzで電気代は変わりますか?
公式仕様ページでは、周波数で消費電力が異なる機種があります。シャープCV-J71の除湿(強)は50Hzで175W、60Hzで190Wです。お住まいの地域の周波数の数値を使ってください。
コンプレッサー式とデシカント式はどちらが電気代が安いですか?
今回確認した公式ページだけでは、方式の優劣は断定できません。機種ごとに除湿能力が違い、仕様ページの条件もそろっていないためです。比較するときは、同じ運転モード・同じ単価で、除湿能力もあわせて確認します。
出典・確認先
- 家電公取協 よくある質問 Q&A(電力料金目安単価・確認日2026-10-20)
- シャープ 衣類乾燥除湿機 CV-J71 取扱説明書(確認日2026-10-20)
- パナソニック F-YHX200B 仕様・詳細情報(確認日2026-10-20)
- パナソニック F-YZVX60 仕様・詳細情報(確認日2026-10-20)
- シャープ CV-P180 仕様 / 寸法(確認日2026-10-20)
- シャープ CV-PH140 仕様 / 寸法(確認日2026-10-20)
- パナソニック 除湿機の方式を解説(確認日2026-10-20)
記載内容は最終更新日時点で各出典を確認したものです。最新の情報は各メーカー・機関の公式ページでご確認ください。