30秒で判断(結論3行)
- 地震保険の補償原因は「地震・噴火・これらによる津波」で、損害は火災・損壊・埋没・流失です。家財も対象です(日本損害保険協会)
- 火災保険の主な補償原因は火災・風災・水災・落雷などで、地震による火災は補償されません(日本損害保険協会)
- 液状化の認定基準は、確認できた資料では建物の傾斜・沈下で書かれています。家財は別の基準(損害額が時価の何%か)で、家財向けの液状化専用基準は記載が確認できませんでした
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- 地震保険の対象: 地震・噴火・津波が原因の火災・損壊・埋没・流失
- 家財の地震保険は、家財の火災保険に入っていることが条件
- 津波と液状化は、地震保険の「損害の程度」の区分に使う基準がある(建物向け)
- 家財の区分: 時価に対する損害額が80%以上で全損、60%以上で大半損、30%以上で小半損、10%以上で一部損
地震保険の家財は、どんな原因の損害が対象?
地震保険は、地震・噴火、またはこれらによる津波を原因とする損害のうち、火災・損壊・埋没・流失を補償します(出典: 日本損害保険協会「地震保険とは?」、財務省「地震保険制度の概要」、確認日 2026-11-03)。家財も対象ですが、家財の地震保険に入るには、家財の火災保険に入っている必要があります。賃貸の借主向けには、協会のFAQが「賃貸にお住まいの方は、家財の地震保険に加入して備えましょう」と案内しています(出典: 日本損害保険協会「地震保険FAQ」)。
つまり、地震保険かどうかを分けるのは、損害の形(燃えた・壊れた・流された)ではなく、原因が地震・噴火・津波かという点です。
津波や噴火で家財が被害を受けたら?
津波や噴火が原因なら、地震保険の対象です。協会の資料では、津波は「地震等」(地震もしくは噴火またはこれらによる津波)の一つとして定義されています(出典: 日本損害保険協会「地震保険 ご契約のしおり(2022年10月改定版)」、確認日 2026-11-03)。津波で家財が流された、浸水した、といった損害は、原因が津波であるため、火災保険ではなく地震保険の側で見ます。
火災保険の水災補償が津波を含むかどうかは、確認できた公的ページに記載がありません。契約している火災保険の約款で確認してください。
原因別に、火災保険と地震保険はどちらの対象?
次の表は、協会の「火災保険との違い」の整理に、モデル約款の内容を加えた編集部の判断表です。個別の契約は、約款と保険証券が正本です。
| 損害の原因 | 火災保険(家財) | 地震保険(家財) | 根拠・注意 |
|---|---|---|---|
| 地震の揺れで家具が倒れて壊れた | 公的ページに記載なし(原因は地震) | 対象(損壊) | 損害が家財の時価の10%に満たない(一部損未満)と保険金は出ない |
| 地震で火事になった | 補償されない | 対象(火災) | 協会「火災保険との違い」 |
| 津波で流された・浸水した | 水災に含まれるかは公的ページに記載なし | 対象 | 津波は「地震等」に含まれる |
| 噴火で家財が損害を受けた | 公的ページに記載なし | 対象 | 噴火は補償原因に明記 |
| 地盤の液状化で住まいが傾いた(地震等が原因) | 公的ページに記載なし | 対象。区分の基準は建物向けが中心 | 認定基準(2022年10月1日) |
| 台風・豪雨による水災 | 水災補償が付いていれば対象 | 対象外 | 協会は火災保険の補償原因に水災を挙げる |
| 地震の発生日の翌日から数えて10日を過ぎてから生じた損害 | — | 支払われない | モデル約款の免責の一つ |
「公的ページに記載なし」は、調べた公的資料に書かれていなかったという意味で、補償される・されないのどちらも示していません。
液状化の被害は、家財の地震保険でどう扱う?
液状化は、地震等を原因とする場合に限り、損害の程度を決める認定基準が公表されています。日本損害保険協会の認定基準は、木造建物と、共同住宅を除く鉄骨造建物(戸建住宅)について、地盤液状化による建物の傾斜または最大沈下量のどちらか高い方の「損害の程度」を採用すると定めています(出典: 日本損害保険協会「地震保険 損害の認定基準について(2022年10月1日)」、確認日 2026-11-03)。
| 建物の損害の程度 | 傾斜 | 最大沈下量 |
|---|---|---|
| 全損 | 1.7/100(約1°)を超える | 30cmを超える |
| 大半損 | 1.4/100超〜1.7/100以下 | 20cm超〜30cm以下 |
| 小半損 | 0.9/100超〜1.4/100以下 | 15cm超〜20cm以下 |
| 一部損 | 0.4/100超〜0.9/100以下 | 10cm超〜15cm以下 |
この表は建物の基準で、賃貸の借主が契約する家財の保険の物差しではありません。家財には別の基準があり、損害額が家財全体の時価の80%以上で全損、60%以上80%未満で大半損、30%以上60%未満で小半損、10%以上30%未満で一部損です。家財は、食器類・電気器具類・家具類・身回品その他・寝具衣類の5つに分けて損害割合を出します(出典: 日本損害保険協会「地震保険 損害の認定基準について(2022年10月1日)」)。
確認できた協会・財務省のページには、家財について、液状化による傾斜や沈下を直接の判定に使うという記載は見つかりませんでした。家財の区分に液状化がどう関わるかは、保険会社に確認してください。家財の区分の詳しい考え方は「地震保険の家財は何割壊れたら全損?」にあります。
賃貸の借主は、保険証券で何を確認する?
- 家財の地震保険が付いているか(付いていなければ、地震・噴火・津波の損害は対象外)
- 地震保険金額(火災保険金額の30〜50%の範囲。家財は上限1,000万円)
- 火災保険の補償範囲(水災が付いているか。台風・洪水への備えは火災保険側)
- 保険期間(地震保険の期間と、更新の時期)
- 対象外の物(現金・有価証券、1個または1組30万円超の貴金属など。対象外の家財も参照)
地震による火事と火災保険の関係は「地震で火事になったら賃貸の火災保険は出る?」で整理しています。
よくある質問
Q. 地震保険は、津波で流された家財も対象ですか?
対象です。地震保険は、地震・噴火、またはこれらによる津波を原因とする火災・損壊・埋没・流失を補償します(日本損害保険協会・財務省)。
Q. 液状化で家が傾いたら、家財の地震保険は出ますか?
液状化は、地震等が原因なら地震保険の認定基準があります。ただし、その基準は建物の傾斜・沈下で書かれており、家財への当てはめは確認できた公的ページに記載がありません。保険会社に確認してください。
Q. 地震で火事になったとき、火災保険は使えますか?
使えません。地震による火災は火災保険では補償されず、地震保険の対象です(日本損害保険協会)。
Q. 地震から何日以内の損害が対象ですか?
モデル約款では、地震等が発生した日の翌日から数えて10日を過ぎた後に生じた損害は、保険金が支払われません。
Q. 津波の被害は、火災保険の水災で補償されますか?
確認できた公的ページに記載がありません。契約している火災保険の約款か、保険会社で確認してください。
まとめ
地震・噴火・津波が原因の損害は地震保険、火災・風災・水災などは火災保険と分かれます。液状化は建物向けの認定基準が公表されていますが、家財への当てはめは確認できませんでした。賃貸の借主は、保険証券で家財の地震保険の有無と火災保険の水災補償を確かめてください。
この記事は公的機関の公表情報をもとにした編集部の整理で、保険の加入を勧めるものでも、個別の契約について助言するものでもありません。基準や約款は改定されることがあります。出典: 日本損害保険協会「地震保険とは?」、日本損害保険協会「地震保険FAQ」、日本損害保険協会「地震保険 損害の認定基準について(2022年10月1日)」、日本損害保険協会「地震保険 ご契約のしおり(2022年10月改定版)」、財務省「地震保険制度の概要」。いずれも確認日 2026-11-03。